ICUにおける人工呼吸器装着患者の集中治療後症候群予防のケアガイドライン開発

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K19063
• Research Institution: University of Kochi
• Principal Investigator: 神家 ひとみ 高知県立大学, 看護学部, 助教 (80849787)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: 集中治療後症候群 / PICS / ICU / 臨床判断 / 人工呼吸器 / 人工呼吸器装着患者 / 看護 / ガイドライン

Outline of Annual Research Achievements

研究計画書の、目標１：ICUにおける人工呼吸器装着患者のPICSの予防に向けたエキスパートナースによる臨床判断の内容を明らかにする、目標２：ICUにおける人工呼吸器装着患者のPICS予防に向けた看護支援の内容について明らかにする、という２つの目標に向けて、対象者にインタビュー調査を行い分析を行っている段階である。昨年度は2名、今年度は3名の研究協力者からデータ収集をすることができ、インタビュー結果を分析してカテゴリー化をすすめている。コロナ禍において、研究協力者と対面でインタビューを行うことが難しい場合は、zoomなどを活用し、オンラインで面接を行っている。また、研究対象者を、中四国または関西地区においてICUで勤務する急性・重症患者看護専門看護師20名を対象としていたが、感染拡大状況に伴い、臨床現場では多忙を極めており、対象者の確保が難しい状況であるため、「急性・重症患者看護専門看護師(教育課程を修了している方、在籍中の方を含む)」という条件を追加し、対象者の確保を行っている。現在、1名から研究協力の依頼が得られたため、今月中にインタビューを行う予定である。分析においては、研究者が1名であるため思考の偏りを防ぐために、所属施設のクリティカルケア看護学領域の教授に指導を受けながら行うようにしている。その際に、個人情報が特定されないように配慮を行いながらデータを共有している。現段階では、5名の研究協力者からデータが得られており、そのデータをもとに分析した結果を、2022年12月に開催予定である第42回日本看護科学学会学術集会で発表する予定であり、現在抄録を作成中である。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現在データ収集と分析の段階であり、本来の予定であればケアガイドライン（案）作成の段階であるため、進捗状況としてはやや遅れている。データ収集としては、15名程度にインタビューを行う予定であったが、現段階では5名の研究協力者からデータを得ることができている。5名にインタビューした結果を、ケースごとに分析し、コード化、カテゴリー化を行い、5ケースの分析結果を統合し、8つのカテゴリーとしてまとめることができている。この結果を、第42回日本看護科学学会学術集会において発表する予定である。

Strategy for Future Research Activity

今後は、データ収集を引き続き行い、倫理審査で認められたデータ収集期間内に研究対象者が得られない場合は、再度倫理審査を受審してデータ収集期間を延長する予定である。また、2022年12月に開催される第42回日本看護科学学科学術集会において、論文を発表する予定であり、抄録を作成している段階である。研究発表において、今後の課題を見出し、更なるデータ収集や分析に役立てたいと考えている。

Causes of Carryover

研究計画では、研究対象者15名程度にインタビューを行う予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、研究計画通りに進めることができず、5名の対象者にインタビューを終えた段階である。今後、更に5～10名程度の対象者にインタビューを行う予定であるため、その際の通信費や音声データ反訳代に使用する予定である。また、分析の際に使用する書籍や論文についても使用していく予定である。