2021 Fiscal Year Research-status Report
Risk factors of MRSA cross-transmission and risk reduction care measures in intensive care units
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20K19071
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
板津 良 愛知医科大学, 看護学部, 助教 (00831629)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | MRSA / 交差伝播 / 集中治療室 / 危険因子 / 皮膚障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、大学病院ICUにおけるMRSA交差伝播の危険因子及び皮膚障害との関連性を調査し、MRSA交差伝播のリスク低減方策構築に向け、交差伝播の実態と皮膚障害患者へのケアを含む課題を明らかにすることである。ICUにおけるMRSA獲得及び持込の危険因子を解明し、結果を基に薬剤耐性菌MRSA伝播リスク低減策を考察する。加えて、複数施設での調査実施のための基盤を作り、多施設研究へと発展させていくことで、MRSA交差伝播対策の強化を進める。 現時点で、A大学病院医学部倫理委員会の承認を得て、本研究を開始している。A大学病院GICU入室する対象患者の入室時薬剤耐性菌スクリーニングの結果を使用し、MRSA交差伝播の危険因子及び皮膚障害やその他の因子との関連性を検討するためのデータを収集中である。統計学的解析のための目標症例数に間もなく到達するため、解析を実施し、研究成果の発表の準備を進める。新型コロナウイルスの感染拡大の中、できるだけ円滑に研究を遂行するため、研究協力者とカンファレンスを定期的に行っている。今後、具体的なMRSA伝播リスク低減策について考察を深めていくため、統計解析において抽出されたリスク因子を持つ患者についてさらに詳しく調査する。 本研究の一部について、関連学会学術集会にて発表した(板津ら, 日本集中治療医学会第5回東海北陸支部学術集会, 2021)。また、本研究に関連する研究成果を学術雑誌に投稿、掲載された(板津ら, 日本救急医学会中部地方会誌, vol.17, 2021)。さらに、関連する研究成果を学術雑誌に投稿、査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
A大学病院医学部倫理委員会の承認を得て、研究を開始している。本研究において統計学的解析を行うためのデータを間もなく収集することができ、統計解析に進んでいく。また、皮膚障害もしくはその他の抽出されたMRSA交差伝播のリスク因子について、さらに詳しく調査を行っていく。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究を継続するとともに、研究の発展及び成果の発表のための準備を進める。
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Causes of Carryover |
2021年度は、研究実施施設との調整により、消耗品の購入時期が変更された。この理由により、次年度使用額が生じた。 次年度は、MRSA交差伝播に関連するリスク因子を統計解析により明らかとし、具体的なMRSA伝播リスク低減策について考察を深めていくため、消耗品等の使用を予定している。さらに、関連する国内及び国外の学術集会に参加し、最新の知見を得る予定である。
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