2021 Fiscal Year Research-status Report
Preoperative risk assessment to predict the new onset of postoperative atrial fibrillation by using heart rate variability
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20K19084
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 康之輔 東北大学, 医学系研究科, 助教 (50755642)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 術後心房細動 / 心臓血管外科 / 心拍変動 / 自律神経活動 / リスクアセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
術後心房細動は、術前・術中・術後に存在する複数の要因が影響し合って発症すると報告されているが、それらのリスクファクターを有していてもなお、臨床現場では術後心房細動を発症する患者と発症しない患者がおり、個体差が認められたため、いまだ検証されていない他の要因も関連しているのではないかと推測された。そこで今回、術後心房細動発症の大きな素因の可能性がある自律神経活動のバランス、とくに術前の活動レベルに着目した。本研究の目的は、心臓血管外科手術施行後に高頻度で生じる術後心房細動の新規発症を予測するため、術前の自律神経活動レベルが術後心房細動発症に関連しているかどうかを検証し、さらにどのような自律神経活動バランスが術後心房細動の高リスクとなるか明らかにすることである。心臓血管外科手術施行予定患者の術前心電図で心房細動や頻発する不整脈が認められないこと、ペースメーカを装着していないこと、維持透析を行っていないこと等を適格基準とし、症例登録を行った。2021年度は、研究開始から2年目となり、初年度から継続して患者への説明同意後にデータ収集を行っており、登録症例は100例に達している。一方、COVID-19パンデミックの影響も継続しており、他施設での登録が予定よりも進んでいない、または許可が下りない状況である。自施設での研究はコロナ対策を実施した上で、問題なく実施できており、全例で術前期間中に仰臥位での心電図測定を行えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度も昨年度同様、COVID-19の影響を受けている。3施設の内、1施設での実施は困難となっている。もう1施設は倫理委員会の承認を得て実施できているものの、コロナに伴う病院規則の厳格化から、医療スタッフ以外の患者への接触禁止や手術症例の減少も伴い予定登録数よりも少ない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ状況の緩和は見込めないことから、症例を登録し、データ収集のできている2施設での研究実施を継続する。目標症例数に達しない場合でも、現状を鑑み、解析段階に移行する方針である。
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Causes of Carryover |
コロナ状況が緩和していないことから、研究進捗に遅延が生じ、次年度使用額が生じた。最終年度となる2022年度は、学会参加含め、データ解析、論文化のために使用予定である。
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