2020 Fiscal Year Research-status Report
ウェルナー症候群患者の下肢実態調査と潰瘍予防フットウェアの開発
Project/Area Number |
20K19086
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
雨宮 歩 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教 (90778507)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 足潰瘍予防 / ウェルナー症候群 / QOL / 社会的役割 |
Outline of Annual Research Achievements |
ウェルナー症候群(WS)は常染色体劣勢遺伝の希少な早老症である。平均寿命が延長する一方で、陽性率が87.6%にも上る難治性潰瘍、疼痛をはじめとした足部の症状はWSのQOLを妨げるとされる。そこで、ウェルナー症候群の方の潰瘍発症の経過とその実態を明らかにし、ウェルナー症候群の方の足に合うフットウェアを開発し、潰瘍を予防することを目的としている。 今年度は臨床で実態調査を実施する予定であった。WSの方の足の状態の確認と、歩行計測等を実施する予定で倫理審査に申請し、まず数名から調査の同意も得られていた状況であった。
しかし、COVID-19の影響で調査が中断となったため途中で計画を変更し、QOLに関する質問紙調査を実施した。WSのQOLについては、今日まで定量的な評価はされておらず、看護支援についても検討されていないためである。 自覚症状の調査には簡易な質問票を、健康関連QOLはSF-36を、足部・足関節QOLはSAFE-Qを用いた。希少疾患であり人数が少ないため、調査対象者は調査対象施設の外来受診患者に加え、患者会に登録している方たちにもご協力いただいた。12名から回答が得られ(回収率 54.5 %)、結果については2021年度に国際学会で公表を予定している。 考察として、WSのQOLの低さは痛みなどの足の自覚症状と関係があった。そして、身体的健康はWS全体で障害されていたが、精神的健康は男性のみ低値であり、男女の社会的役割の差が精神的健康に影響している可能性がある。さらに、役割/社会的健康は足部・足関節QOLが低い場合のみ低値であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の影響で計画していた臨床調査は実施できていないが、計画を変更し、ウェルナー患者のQOLとその関連要因を明らかにすることができた。これは、今後の看護支援に重要な知見になると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度もCOVID-19の影響が続いており、臨床調査再開の見込みが立っていない。そこで、フットウェアのタイプや床の状況が足に与える影響について、健常者で調査を実施していく。これを明らかにすることで、ウェルナー症候群の方への看護支援に有用な知見が得られると考えている。
|
Causes of Carryover |
COVID-19の影響で臨床調査が中断となったため、少し残額が出ているが、計画を変更し、健常者における調査を開始しているため、2021年度にその分も使用する予定となっている。
|
Research Products
(15 results)
-
-
-
-
-
[Presentation] Importance of checking tinea infections before tyrosine kinase inhibitor treatment 接触検知による点滴等自己抜去防止システムの開発 -誤報を減らすための日常生活動作の検証- 常者におけるスモ-ルチェンジが睡眠に与える影響 (4/2021
Author(s)
Tahara, Y., Amemiya, A., Kase, R., Kitagawa, Y., Ogasawara, S., Ooka, Y., Kato, N., and Komiyama., M.
Organizer
2021 the Japanese Society of Medical Oncology Annual Meeting
-
-
-
[Presentation] The forefoot and toes are common sites for hand-foot skin reaction on the sole: an observational study Importance of checking tinea infections before tyrosine kinase inhibitor treatment 接触検知による点滴等自己抜去防止システムの開発 -誤報を減らすための日常生活動作の検証- 常者におけるスモ-ルチェンジが睡眠に与える影響 (4/2020
Author(s)
Tahara, Y., Amemiya, A., Kase, R., Kitagawa, Y., Ogasawara, S., Ooka, Y., Kato, N., and Komiyama., M.
Organizer
The 10th Hong Kong International Nursing Forum cum 3rd Sigma Asia Region Conference
Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-