2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K19130
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
近藤 桃子 三重大学, 医学系研究科, 助教 (50817947)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 冷え症 / 妊婦 / 冷え症ケア / セルフケア / 妊娠 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、研究計画調書で示していた「1.臨床助産師の冷え症ケアの実態調査」の実施、回収、集計を行った。 妊婦に対する冷え症ケアの実態を明らかにすることを目的に、助産師の『妊娠期には体を冷やさないよう過ごすように』という考えの認識程度や学習機会、考えへの賛否、冷え症が妊娠に与える影響、冷え症ケアや保健指導の実際について全国実態調査を行った。 サンプルサイズを計算し、病院635施設、診療所248施設、助産所211施設に文書でのアンケート調査依頼を行った。病院190施設、診療所31施設、助産所71施設より同意を得られ、計2,851名の助産師にアンケート配布を行った。5月中に回収が終了し、病院勤務助産師1,422名、診療所勤務助産師141名、助産所勤務助産師135名、計1,698名より回答が得られた(全体回収率59.6%)。 『妊娠中は体を冷やしてはいけない』という認識は1,675名(98.6%)の助産師が知っており、自分自身もその考えを支持する助産師は1,638名(97.8%)であった。冷え症予防・改善を目的とした保健指導の実施率は1,494(88.1%)、ケア実施率は1,136名(68.5%)といずれも高率ととらえられる結果が得らえた。また、冷え症が妊娠に与える影響や、保健指導・ケアの内容について自由記載を得ており、単純集計・テキストマイニングを使用し分析、論文化を行っている。 調査結果は「研究2.深部体温較差が妊娠経過異常に及ぼす影響の調査」の設問内容にも反映し、調査・分析に使用する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、令和3年内に、「研究2.深部体温較差が妊娠経過異常に及ぼす影響の調査」を行う予定であった。しかしCOVID-19感染拡大の影響で、医療現場がひっ迫している中での臨床助産師への実態調査依頼、並びに感染への不安を持つ妊婦さんへの深部体温測定依頼が難しく、調査期間を大幅に延期することとなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究1.臨床助産師の冷え症ケア実態調査」については、分析を進め論文投稿、学会発表を行う。 「研究2.深部体温較差が妊娠経過異常に及ぼす影響の調査」については、COVID-19感染拡大の状況を鑑みつつ、妊婦さんが安心して受けられるよう感染予防をより明確にした上で、協力施設への依頼、調査を行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
当初令和3年度内に、「研究2.深部体温較差が妊娠経過異常に及ぼす影響の調査」を行う予定であった。しかし、COVID-19感染拡大の影響で、医療現場がひっ迫している中での臨床助産師への実態調査依頼、並びに感染への不安を持つ妊婦さんへの深部体温測定依頼が難しく、調査期間を大幅に延期することとなった。そのため研究2の機器にかかる費用および調査協力をいただいた妊婦さんへの謝礼等で使用される予定であった予算が、研究1の調査郵送費のみが使用されたため、次年度使用額が生じた。 令和4年度には、研究2に着手予定である。そのため研究1では、データ統計分析、論文・学会発表等にて、研究2では機器購入に関連した予算の使用を行う予定である。
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