2022 Fiscal Year Research-status Report
食物アレルギーをもつ学童前期の子どもの疾患理解のための教育プログラム開発
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20K19137
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
松本 美子 富山県立大学, 看護学部, 助教 (80840503)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 食物アレルギー / セルフケア / 学童期 / 病態生理に関する教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、食物アレルギー児自身が疾患を理解し、セルフケア遂行につながる学童前期の子どもの発達段階に応じた教育方法を開発し、その評価を行うことである。具体的計画として、2020年度には「小児アレルギーエデュケーターによる患者教育の実態」から得られた知見をもとに、子どもの視点での成長発達に応じた学童前期の食物アレルギー児に対する教育方法を開発し、2021~2022年度に学童前期の食物アレルギー児を対象とし、教育媒体を使用した教育を実施し評価を行う予定であった。 2022度は、食物アレルギー児の疾患の理解について、基礎資料の収集として実施した研究「食物アレルギー児の食に関する習慣-小児病棟及び小児科外来におけるエスノグラフィーから-」を第38回日本小児臨床アレルギー学会にて口述発表を行った。また、学術論文として「小児アレルギーエデュケーターによる食物アレルギー児とその家族への教育の実態」が、日本小児臨床アレルギー学会誌第21巻に掲載された。 また、先行研究「幼児後期から学童期の食物アレルギーをもつ子どもの疾患理解」と「小児アレルギーエデュケーターによる食物アレルギー児とその家族への教育の実態」から得られた知見より、学童前期の食物アレルギー児の発達段階に応じた病態生理に関する教育媒体と質問紙調査票を作成した。今年度は、学童前期(小学1~3年生)の子どもに対し、作成した教育媒体を用いて、病態生理に関する教育を実施し、評価を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度に学童前期の食物アレルギー児への病態生理に関する教育媒体や質問紙が完成し、今年度、食物アレルギー児への教育と質問紙調査を実施することが可能となった。研究倫理審査で承認を得ており、研究実施施設も決定していることから、おおむね順調と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、複数の施設にて食物経口負荷試験を受ける学童前期(小学1~3年生)の食物アレルギー児を対象に、学童前期の子どもの発達段階に応じた教育媒体(パンフレット)を用いて教育を実施し、質問紙調査を行う。その結果より、教育パンフレットの有用性や内容、教育方法についての検討を行う。
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Causes of Carryover |
COVID-19により学術集会がオンライン参加となり旅費を使用しなかったことや、今年度は教育媒体の作成が主となり支出が少なかったため。 次年度は、介入調査を実施するため、教育媒体や質問紙調査の印刷、郵送料等に使用していく予定である。
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