2020 Fiscal Year Research-status Report
医療・学校連携型医療的ケア児の就学前看護援助モデルの構築
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20K19142
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
岡本 奈々子 (松崎奈々子) 東京医科大学, 医学部, 助教 (60761781)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 医療的ケア / 子ども / 就学 |
Outline of Annual Research Achievements |
医療的ケア児の就学に関わる人材や看護支援に関する先行研究を調べるため、医学中央雑誌Web版を用いて国内文献の文献レビューを行った。原著論文と看護文献の指定を加え検索年の制限はせず医療的ケアand小児and就学、医療的ケアand小児and学校、医療的ケアand小児and保育園or幼稚園とした。92件から重複文献16件を除き、タイトルと抄録を精読し医療的ケア児の就学に向けた支援の記述がない71件を除いた5件を分析対象とした。 掲載年、筆頭著者の所属、デザイン・方法、支援対象となった医療的ケア児の情報、就学までのプロセスにおいていつ・誰が・誰に・どのような支援をしたのか・支援の結果に関して文献ごとに書かれている内容をMicrosoft Excelに入力し整理した。分析対象とした5件のうち質的記述的研究が2件、事例研究が3件であり、支援対象となった医療的ケア児は8名だった。支援対象となっていた8名は支援開始の時期も関わる人材や支援内容も異なっていた。医療的ケア児の就学支援は個別性が高く、支援の仕組みは体系化されておらず、症例毎に試行錯誤の状況があると考える。医療的ケア児の就学支援に関する先行研究は少ないため研究を積み重ね、支援の開始時期や流れ等を含め就学支援の仕組みを構築していく必要があることを文献レビューから考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は医療的ケア児の家族を対象として面接調査を実施する予定であったが、COVID19禍で面接調査を行うことの対象者への影響を考え、調査方法を質問紙調査に切り替えた。2020年度は医学中央雑誌Web版を検索エンジンとして、医療的ケアand小児and就学、医療的ケアand小児and学校、医療的ケアand小児and保育園or幼稚園のキーワードで文献検討を行った。医療的ケア児の就学前に焦点を当て、就学に関わる人材や支援について分析し、それらを参考に質問紙票の作成を行ったため調査自体は開始できず研究はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は医療的ケア児の家族を対象に質問紙調査を実施し、医療的ケア児の家族が抱える就学に向けた課題を明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
COVID19の影響で当初予定していた面接調査から質問紙調査へ調査方法を変更した。それに伴い今年度は質問紙票の作成に費やした。次年度以降本格的に調査を実施していく。郵送による自記式質問紙調査を実施するため郵送費を含めて調査にかかる費用が必要である。
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