2022 Fiscal Year Research-status Report
労働者のための休む技術尺度の開発および休暇取得とリカバリー経験との関係
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20K19150
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
熊谷 麻紀 帝京大学, 医療技術学部, 講師 (00757552)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 労働者 / 中小企業 / 余暇活動 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度では、前年度のスコーピングレビューの執筆をまとめ、中小企業労働者を対象とした調査の実施と分析、実践として行う研修の協力依頼を行ってきた。 中小企業労働者を対象としたメンタルヘルス対策として、ラインケアは重要であり、職場のライン上の直属の上司や、課長、部長などの職場におけるリーダー職にあたる者が、部下のいつもと違う様子にいち早く気づき、相談対応、職場環境改善などを務める必要がある。 仕事における主体性の発揮や部下とのより良い関係性を構築する職場のリーダーシップをはかる日本語の尺度(暫定版)について、信頼性と妥当性を検討した。 中小企業に勤務する労働者を対象に、仕事の意欲やストレス、ならびに生産性などの項目に問題がないか、利用できるものかを検討するため、Web調査から回答してもらい、その結果を統計学的に分析した。因子分析などの結果から、信頼性と妥当性が有することが示された。 また、事業場の管理監督者への教育研修・情報提供による理解を促すため、この尺度を用いたリーダー職向けのラインケア研修や、メンタルヘルス対策として、地域の中小企業労働者を対象とした研修の場を提供してもらえるように、協力機関への依頼を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度のスコーピングレビューの執筆をまとめ、中小企業労働者を対象とした調査の実施と分析、実践として行う研修の協力依頼を行っており、当初の計画よりも進捗が遅れたため。また、研究期間の延長を申請し、承認されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究における今後の方策として、中小企業労働者やそのリーダー職向けに、仕事時間外の余暇を活用したメンタルヘルス対策の提案として以下の2つを実施する予定である。 ①令和5年度には中小企業事業所の経営者及び労務・安全衛生担当者向けに、本研究の成果を組み入れて研修を実施する。 ②地域の業界団体の協力を得て、中小企業従業員向けに資料媒体を作成し、効果的な健康教育・普及啓発のアプローチを検討する。
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Causes of Carryover |
本研究に関する打ち合わせでは、オンラインにて実施したため、旅費を伴わなかった。 予定していた調査費や旅費の支出がなくなったことにより、次年度使用額が生じた。 次年度使用計画として、調査費やその実施に関する諸経費、研究成果の発表に伴う学会への参加費や登録料及び旅費などに使用する予定である。
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