2023 Fiscal Year Research-status Report
妊婦の胎児の健康状態の認識を通した助産師の看護実践教育プログラムの評価
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20K19168
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
浅野 浩子 武庫川女子大学, 看護学部, 准教授 (00794380)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 助産師教育 / 胎児の健康状態 / 妊婦 / 不安 / 看護実践 / 助産ケア / 妊婦健康診査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、周産期遺伝看護教育プログラムを受けた助産師が提供した看護実践の効果を評価することである。また本研究の目標を、教育プログラムによる助産師の看護実践を評価すること、妊婦の評価を受け看護実践の質を他者評価することとし、目標に応じた2つの研究を行う。 研究1では、教育プログラムを受講した助産師の胎児診断と看護に関する知識と実践を評価し、助産師の看護実践が一定以上の能力を獲得したかを明らかにする。また研究2では、従来の助産師のケアと、教育プログラムを受けた助産師のケアを提供した妊婦の状態を比較することによって看護実践の効果を評価する。 2023年度は、研究2の従来の助産師のケアによる妊婦の調査として、2023年4月30日までデータ収集した量的データの分析と、日本母性衛生学会への論文投稿を準備を行った。論文は現在、学会での査読を受け、研究協力者とともに修正中である。 本研究の結果、一般の妊婦健康診査を受ける妊婦が胎児の健康状態に気がかりを持つ割合や気がかりの内容、妊娠の受容や妊婦の背景因子と気がかりとの関連について評価することができた。また、妊婦が胎児の順調な発育のために実施したセルフケアや妊婦健康診査を受診する中で医療者に求めるニーズ等、質的なデータに関しても現在分析中であり、論文投稿の準備中である。 2024年度は、これらのデータ分析をもとに、妊婦のニーズや関連する因子と支援について助産師の理解を深め、実践に活用するための教育プログラムを計画し、研究1の助産師の学習後の能力の評価、また研究2の教育プログラム実施後の妊婦の調査を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度に、2020年度の教育プログラムに関する論文の発表が遅れたため、2022年度も前年度の影響により遅れて計画が進行した。また、2022年度より研究代表者の異動があり、新たに所属施設の研究倫理委員会で審査を行った。コロナ禍により、妊婦との対面による保健指導が減少した影響によるデータ回収の困難があり、新たに研究協力施設を2つ増やして倫理審査の申請を行ったため、研究2の調査を2022年4月~9月まで一時中断した。この計画の遅れの影響により、研究は再開し実施中であるが、計画より遅れた状態で進行中である。 2024年度は、2023年度の調査報告を進めながら、次の教育プログラムの作成と、教育の実施と評価の準備を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、2022~2023年度調査結果をもとに、妊婦のニーズを支援する助産師の教育プログラムを計画する。また研究1の助産師の学習後の能力の評価と、研究2の教育プログラム後の妊婦の調査へ進めるため、次の研究計画書を作成し、研究倫理審査を申請予定である。 教育プログラムに関しては、助産学や遺伝看護学の専門家、母性看護専門看護師や遺伝看護専門看護師等の高度実践看護師、また臨床の看護教育の指導的役割にある研究協力施設の研究協力者と協議のうえ、本年度中の実施に向けた計画を行う予定である。
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Causes of Carryover |
2023年度より計画・実施する予定の研究1と、研究2の教育実施後のケアによる妊婦の評価が、2024年度からすすめる段階となり、2024年度に教育プログラム研修の実施の際のオンライン講義の設備や講師料、研修後調査用費用として使用する計画である。
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