2023 Fiscal Year Research-status Report
母子の尿中oxytocin分泌に影響する未解明因子の探索
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20K19169
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鮫島 敦子 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (50759363)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 尿中oxytocin / 母子愛着 / 育児ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、母親と児のオキシトシン濃度の推移を縦断的に観察するとともに、オキシトシン分泌に影響する未解明因子の抽出を目的としている。当初の計画では、妊娠初期からの縦断的な尿中オキシトシン測定と、1歳6か月健診での介入研究を実施する予定であった。 令和5年度は、研究計画の再構築を行うために文献検討、オキシトシン測定業者とのミーティング、共同研究者とのミーティングを行った。 令和5年5月より新型コロナウィルス感染症が5類移行したため、検体採取の実施を予定していたが、病院や自治体では引き続き感染対策が行われており、十分なフィールドの確保が困難であった。そこで独自に開催するイベントで検体採取を行うために、研究計画の変更を行った。ようやく感染対策が緩和され、一般市民の外出が増えてきたため、イベントでの対象者確保の見通しがついた。現在、共同研究者とミーティングを行い、具体的な開催方法を検討中である。イベント開催場所の確保を行い、準備を進めることが出来た。 また、検体採取から保管・測定までの手法について測定業者とオンラインミーティングを行った。正確な濃度を測定するためには、採取から測定までの保管温度が重要であるが、その設備環境は整っている。また、ヒト尿中オキシトシンは比較的濃度が薄いため、検体を十分量確保することが重要である。母親は問題なく、児の尿量を確保するための具体的な手法について検討し、決定した。 また、平成29年度から実施していた妊産婦の唾液および臍帯血オキシトシン・コルチゾール濃度に関する研究結果について、現在発表準備中であり、この結果も本研究の参考とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は、尿の採取が必要である。また、母親と児の触れ合いに関連した介入を予定していたため、感染対策上データ収集が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
データ収集に利用するフィールドを病院および地域で行われる健診時としていたが、令和6年度に独自に開催するイベントで、対象母子から検体採取を行う。 分析を行い、結果を発表する予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた検体収集・濃度測定が次年度に先送りになったことが挙げられる。また、関連学会がオンライン開催になるなど、旅費が不要になった。 次年度使用額は、前述の検体収集、濃度測定等に使用する予定である。
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