魅力的な妊婦健診：タンザニア農村部の妊婦グループで学ぶゲーム教材開発と実施評価

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K19189
• Research Institution: St. Luke's International University
• Principal Investigator: 岡 美雪 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (40824199)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: プログラム開発 / 助産学 / 妊婦健診 / タンザニア / 国際保健

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、タンザニア農村部の妊婦を対象とした安全なお産のための健康教育をグループで実施するためのプログラムの開発と評価をすることである。妊婦が自分の健康に関して学ぶ楽しさを得て、自身の体験を声に出す機会が増加し、正常な妊娠経過の知識とセルフケア能力が向上するかを検証するものである。プログラムの内容を実施する方法として視聴覚教材やゲームをしながら学びを深め、知識が定着することを目指している。
2021年度は、本研究の基盤となる申請者の先行研究を新たに分析しなおし論文としてまとめて投稿した。プログラム開発に向けての文献レビューから、新型コロナ感染症のまん延により開発途上国の医療への影響が、開発途上国での妊娠・出産・育児にどのように影響しているかを検証した。接触を最小限となる視聴覚教材やゲーム教材の開発を検討し、グループプログラムの人数を検討し、新型コロナ感染症がまん延している状況下でも実施できるようなプログラム内容と教材の開発が必要とされている。
2022年度は、引き続き予備研究や先行研究からプログラム内容と教材の開発を再検討し、プログラム開発と表面妥当性の検討を実施することを目標に進める。タンザニアの農村部の施設で働く助産師を対象に、開発したプログラムを実施し内容や教材について実行可能性を評価する。また、農村部の妊婦にもプログラムを実施し、プログラムの構成や内容、教材が現地の状況に適応しているか表面妥当性を検証する。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2021年度も引き続き新型コロナ感染症の影響でタンザニアへの渡航、農村部での調査の可能性が不透明であった。さらに、現地研究協力者の状況の変化し新たな研究協力者を選抜する必要があり意見交換がスムーズにいかなかった。また、参加を予定していた国内・国外の学会がオンラインとなり、学術的意見交換の機会が減少している。これらの背景から、進捗状況はやや遅れている。

Strategy for Future Research Activity

2022年度は、プログラムの内容を精査し、プログラムで使用する視聴覚教材やゲーム教材を現状に即した内容に再開発し、表面妥当性の検討を実施することを目標に進める。タンザニアの農村部の施設で働く助産師や、妊婦がプログラムを受講し、プログラムの構成や内容、教材が現地の状況に適応しているかを検証し、さらなる改善課題を検討する。

Causes of Carryover

2021年度は、新型コロナ感染症の影響で、参加を予定していた国内・国外の学会が中止および延期となったこと、タンザニアへ渡航しての実施する調査の可能性が不透明であったことから、学会参加費、旅費などの支出がなかった。
2022年度は、プログラム開発にあたり視覚教材を作成するための経費、およびプログラムを実施するための経費が必要となる予定である。
また、タンザニアへの渡航費や滞在費、研究協力者への謝礼としての経費が必要となる。