2022 Fiscal Year Research-status Report
魅力的な妊婦健診:タンザニア農村部の妊婦グループで学ぶゲーム教材開発と実施評価
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20K19189
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
岡 美雪 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (40824199)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 助産学 / 妊婦健診 / プログラム開発 / タンザニア / 国際保健 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、タンザニア妊婦を対象としたグループプログラムを実施するためのゲーム教材を開発・評価することである。また、妊婦が自身の妊娠経過について学ぶ楽しさを得て、自身の体験を他者と共有する場を提供し、正常な妊娠経過の知識とセルフケア能力が向上するかを検証するものである。 2022年度は、本研究の先行研究にあたる研究論文を国際ジャーナルに投稿した。また、グループプログラムの開発の基盤となる文献レビューを進め、プログラム開発の先行研究となるデータをまとめた。さらに、現地の調査対象2施設を訪問しcovid-19の医療状況が影響や、妊娠・出産・育児へ影響を視察し、研究の実行可能性を検討した。調査の候補2施設において、妊婦健診の流れを視察した。各施設で、妊婦健診時の保健指導の方法や、使用している教育教材を確認し、現地の看護師・助産師スタッフの意見を聴取することができた。 また、本研究の基礎データとなる事前調査を学会シンポジウムで発表し、アジア・アフリカ圏の助産研究者と意見交換を実施した。 2023年度は、プログラム開発と表面妥当性の検討を実施することを目標に進める。先行研究からプログラムの内容を設定し、プログラムの目的を達成できるようゲーム教材を開発する。タンザニアの農村部の施設で働く助産師や、妊婦がプログラムを受講し、プログラムの構成や内容、教材が現地の状況に適応しているか表面妥当性を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度は、covid-19の影響によりタンザニアの医療状況が大きく変化した。また、参加を予定していた国内・国外の学会が中止や延期になり、学術的意見交換の機会が大幅に減少した。また、タンザニアでの研究協力者の事情で研究協力が難しい状況となり、新たな協力者を選定することに時間を要した。これらの背景から、進捗状況はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、プログラム開発と表面妥当性の検討を実施する。先行研究からプログラムの内容を設定し、現地研究協力者と意見交換をし、プログラムの目的を達成できるようゲーム教材を開発する。タンザニアの農村部の施設で働く助産師や、妊婦がプログラムを受講し、プログラムの構成や内容、教材が現地の状況に適応しているか表面妥当性を検証する。
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Causes of Carryover |
2022年度までに実施する予定だったプログラム開発と現地でのプログラム実施を、2023年度に実施することとした。 経費は、プログラム開発の必要経費、タンザニアへの渡航費と滞在費、調査期間の研究協力者の人件費として使用する予定である。
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