2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K19207
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
舩山 健二 新潟県立看護大学, 看護学部, 講師 (70796127)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 刑務所出所者 / ヘルスケアニーズ / 地域生活定着支援センター / 全数調査 / 質問紙調査 / 看護 / 看護倫理 / 受刑者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題達成に向け必要な背景について精査検討を行なった。主として、文献検討等を通じ整理し、刑務所出所者の強みや支えともなり得る家族について、検討のうえ「多様化する家族のあり様と看護倫理」について発表した。また、刑務所出所者を点ではなく、線で捉え、刑務所入所中のアプローチに焦点をあてた検討を行ない「矯正施設における加害者への治療教育:正しい用語の理解から、看護の対象を捉える」について発表した。 刑務所出所者支援に関し、他分野(法学、社会学、社会福祉学、教育学等)の研究者らとの定期的な研究会に参画し、看護学の立場から、理論的検討を行ない、「出所後を見据えた刑務所における処遇-社会参加に向けたケアのありようー」について執筆し、書籍を刊行した。また、看護基礎教育の学生向け「看護倫理」テキストにおいて、社会的要配慮者の看護と倫理として、受刑者の項目を執筆した。 2020年9月~同年10月にかけて、全国の地域生活定着支援センターに対し、「刑務所出所者のヘルスケアニーズ」への対応に関する質問紙を用いた全数調査として、実態調査を実施した。調査結果については、現在分析中である。 当初は、刑務所出所者へのインタビューを今年度に実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染症対策の影響により、実施困難な状況となった。次年度以降に感染対策を講じた上で、刑務所出所者へのインタビューを計画しており、同インタビュー調査の実施に向け、研究フィールドに類似した状況にある施設の運営者と、Zoomを用いた刑務所出所者の健康課題に関するヒアリングおよび、ディスカッションを実施した。ヒアリングやディスカッションを通じて、得られた情報も参考とし、インタビュー項目等の精査検討を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症対策の影響により、インタビュー調査等に遅延が生じている。しかし、対人接触を伴わない、質問紙調査を前倒し実施するなどの対応を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
実態調査の結果をとりまとめ、公開する。 新型コロナウイルス感染症対策に万全を期し、時期を逸することなく、インタビュー調査を実施していく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症対策の影響により、移動を伴う対面インタビューの実施ができず、質問紙調査を前倒し実施したため、次年度使用額が生じた。今年度、対面インタビューを実施予定であり、次年度使用額については、旅費等に繰越使用する予定である。
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Research Products
(6 results)