2020 Fiscal Year Research-status Report
介護保険施設の看護職が倫理的問題を解決するための教育プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
20K19211
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
藤野 あゆみ 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (00433227)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 介護保険施設 / 看護職 / 倫理的問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
介護保険施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設)には、多様な倫理的問題が潜在することが指摘されている。倫理的問題を見過ごすことなく、的確に捉えて倫理的問題を明確化し、高齢者にとって最善の選択肢を選んで実践することは喫緊の課題である。そこで、本研究では、高齢者の視点から介護保険施設の倫理的問題を明らかにし、介護保険施設の看護職が高齢者の意思を尊重しながら倫理的問題を解決するための教育プログラムを開発・実施し、その効果を評価することを目的とした。 上記の目的を達成するために、本研究の第1段階として介護保険施設に入所している高齢者本人にインタビューすることで、「高齢者の捉える倫理的問題」を明らかにする計画を立案していた。しかし、COVID-19の感染拡大により、多くの介護保険施設では、入所している高齢者を感染リスクから守るため、入所者の家族の面会すら制限される事態となっている。そのため、介護保険施設に入所している高齢者に対するインタビューを計画したものの、研究協力を得られる施設を見つけることが困難であった。オンラインでのインタビューを検討したが、入所している高齢者にとってオンラインでインタビューに応えることは難しい場合が多く、さらに研究に協力してくださる介護保険施設のスタッフの負担も大きいことから、オンラインでインタビューを実施することは困難という結論に至った。令和3年度は、本研究の目的を達成できるように感染対策を講じた上で、介護保険施設に入所している高齢者の家族を対象に含めることで、家族から見た「高齢者の捉える倫理的問題」を明らかにできるように研究計画を修正する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の対象となる介護保険施設に入所している高齢者は、COVID-19の感染によって重篤化するリスクが高く、多くの施設では家族も含めた施設外の人との面会が制限されている。そのため、本研究の第1段階である介護保険施設の入所高齢者に対するインタビューへの協力を得ることが困難な状況であり、研究計画に基づいたインタビューを実施することができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、本研究の目的を達成できるようにするため、感染対策を講じた上で、介護保険施設に入所している高齢者だけではなく、その家族に対象を拡大してインタビューさせていただける方法を模索し、実現可能性を高める。
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Causes of Carryover |
令和2年度は、研究計画の第1段階として、介護保険施設に入所している高齢者本人にインタビューを行うことを立案していた。しかし、COVID-19の感染拡大のため、感染リスクの高い高齢者へのインタビューは実施困難であり、インタビュー実施に伴う予算を支出しなかった。令和3年度は、インタビューの対象者を入所している高齢者の家族に拡大して実施する計画である。
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