2020 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者の視点に基づく意思把握のための指標開発と関連要因の検討
Project/Area Number |
20K19212
|
Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
竹村 和誠 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (90779951)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 認知症 / 高齢者 / 思い / 行動の意味 / 文献検討 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は看護職者が「認知症高齢者の視点」から本人の意思を把握するための総合的な指標の開発と認知症高齢者の意思の把握に関連する要因を明らかにするために進めている。 研究目的は2点あり、1点目は「認知症高齢者の視点から分析されている質的研究の研究結果より認知症高齢者の視点を明確化し、その結果を土台にインタビューガイドを作成し認知症看護を専門とする認知症看護認定看護師10名程度にインタビュー調査を行う。その結果より、認知症高齢者の意思を看護職者がどのように把握しているかを明らかにする」、2点目は「研究目的の1の結果と先行研究を活用し、認知症高齢者の視点を把握することに関連すると思われる項目を抽出し、一般病棟の看護職者約1500名にアンケート調査を実施する。その結果より質問項目を尺度化し、認知症高齢者の意思を把握することに関する要因を明確化する」である。 令和2年度は、上記に記載している1点目の目的に対して研究を進めていた。認知症高齢者の視点から分析されている先行研究の文献検討から、認知症高齢者自身が日常で感じている思いや行動の意味といった、認知症高齢者自身の視点を明らかにすることはできたため、現在は学会発表に向けて準備を行っている。 しかし、認知症看護認定看護師10名程度へのインタビュー調査については、COVID-19の影響のため実施できていない状況である。そのため現在、認知症高齢者の意思をどのような視点で把握しているのかを明らかにするため、認知症看護認定看護師を含めた看護職者を対象した認知症高齢者の意思把握のための視点に関する先行研究の文献検討を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度は認知症高齢者の視点から分析されている先行研究より文献検討を行っており、学会発表の準備を進めている。しかし、研究計画で予定していた認知症看護認定看護師へのインタビュー調査がCOVID-19の影響により実施できていない状況である。そのため現在、認知症高齢者の意思をどのような視点で把握しているのかを明らかにするため、認知症看護認定看護師を含めた看護職者を対象した認知症高齢者の意思把握のための視点に関する先行研究の文献検討を進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
認知症看護認定看護師を研究対象としている先行研究があり、検討することで認知症看護認定看護師が認知症高齢者の意思をどのような視点で把握しているのか明らかにすることができると考えている。さらに施設や一般病棟に勤務する看護職者の認知症高齢者の意思をどのような視点で把握しているのかについて先行研究があるため、インタビュー調査の代替えとして、認知症看護認定看護師を含む看護職者が行う認知症高齢者の意思把握のための視点を文献検討で明らかにしていこうと考えている。そのため、令和3年度は認知症看護認定看護師を含めた看護職者の認知症高齢者の意思把握のための視点に関する文献検討を進めていき、認知症高齢者の意思をどのような視点で把握しているのかを明らかにしようと考えている。
|
Causes of Carryover |
令和2年度はCOVID-19の影響のため、認知症看護認定看護師に対するインタビュー調査やアンケート用紙の準備、学会に参加するための旅費とった費用を使用しなかったためである。次年度は、アンケート作成のため費用や学会への参加費用等に使用していきたいと考えている。
|