2021 Fiscal Year Research-status Report
生活困窮している結核患者への負の罹患連鎖を断ち切る生活支援モデルの構築
Project/Area Number |
20K19214
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
安本 理抄 大阪府立大学, 看護学研究科, 講師 (00733833)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 結核患者 / 生活支援 / 保健師 / 社会資源 |
Outline of Annual Research Achievements |
わが国の2018年の結核罹患率は12.3(人口10万対)で結核死亡率は1.8(人口10万対)である。欧米先進国の結核罹患率に年々近づきつつあるが低まん延国の水準を上回っている。結核罹患者の半数以上が高齢者で、高齢層ほど排菌患者の割合が高い。また、結核患者の生活背景は複雑かつ多様である。過去の生活から発病に至った経緯を把握し、「受診の遅れ」の要因を探索する。また、新たな感染者を増やさないための保健師の支援実態を明らかにし、DOTS戦略のもと結核治療終了後の生活習慣の改善を見据えた結核患者支援モデルを構築する。 2021年度は、国内外における文献やオンライン学会に参加し、新型コロナウイルス感染症流行下の結核患者の生活状況や生活支援、保健師の結核対策に関する最新の情報を得た。保健所保健師の結核患者の生活支援の実態についてインタビュー調査により把握する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が繰り返し起こったため保健所保健師への研究協力依頼が困難となった。本研究課題を明らかにするためには、当初の研究計画を若干変更していく必要に迫られたため、新人保健師や結核業務の従事期間が3年未満の保健師と結核業務の現状についての情報交換会を2回実施した。また、オンラインシンポジウムで保健師の結核患者支援について話題提供し、保健師、医師、薬剤師等から意見を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
国内外における文献から、結核患者の生活状況や生活支援に関する知見について収集できた。保健所保健師を対象にインタビュー調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症対応のため研究協力依頼が困難となり、情報交換に変更したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、新型コロナウイルス感染症の流行状況をみながら、オンラインによるインタビュー調査が実施できるように調整を行う。調査の実施が困難な場合には調査方法を見直す予定である。
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Causes of Carryover |
保健所保健師を対象に治療終了後に行う保健指導、社会資源の活用等について把握する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が繰り返し起こり、研究協力依頼が困難となった。そのため情報交換の会議を企画したが新型コロナウイルスの流行により予定した会場での実施ができなかったため。
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