2022 Fiscal Year Research-status Report
高齢者のリロケーションを促進するケアガイドラインの効果検証
Project/Area Number |
20K19216
|
Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
渡邊 美保 第一薬科大学, 看護学部, 准教授 (70571313)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 高齢者 / リロケーション / 看護ケア / 移行期 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では急性期病院から回復期病院に転院する高齢者の移転ストレスシンドロームの予防や低減を図るため、申請者が進めてきた高齢者のリロケーションを促進する看護ケアの研究成果をもとに、量的・質的アプローチを用いて『高齢者のリロケーションを促進するケアガイドライン』(以下、ケアガイドライン)の有用性、汎用性を検証し、臨床活用を目指すことを目的としている。 高齢者のリロケーションを促進する看護ケアとは、転院に伴う生活・空間、対人的環境の変化に伴う高齢者の心身のダメージを緩和し、新しい環境への適応を促進するケアを意味する。 令和4年度はCOVID-19の感染拡大および妊娠に伴う産休・育休に伴い、研究開始が年度末からとなった。高齢者のリロケーションを促進するケアガイドラインの開発に向けた準備として、回復期病院で勤務経験のある慢性疾患看護専門看護師にケアガイドライン(案)の構成について半構造化面接を行った。また、その結果を受けてケアガイドライン(案)の修正を行った。 次年度は高齢者のリロケーションを促進する看護ケアモデルの構築に向けて、ケアモデルの構成内容について回復期病院の看護師を対象に質問紙調査を行い、構成内容の妥当性について質問紙調査を行う予定である。その準備として、倫理審査委員会への申請および研究協力施設への依頼を実施する。また、質問紙調査は研究協力施設の負担軽減と研究協力者が回答しやすいようにGoogleフォームを用いた質問紙を作成して進めていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では回復期病院に勤務する看護師を対象とし、『高齢者のリロケーションを促進するケアガイドライン』(以下、ケアガイドライン)の構成内容について質問紙調査を行う予定であった。しかし、COVID-19の感染拡大および産休・育児休暇による研究の中断と職場復帰後の業務調整に時間を要した。年度末に倫理審査委員会に研究計画書を申請し、研究協力の得られた慢性疾患看護専門看護師に半構造化面接を行った。引き続き、令和5年度は質問紙調査を開始できるように準備を進めていく予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は回復期リハビリテーション病院の看護師を対象に、先行研究から得られた結果をもとに作成した『高齢者のリロケーションを促進するケアガイドライン』の構成内容について質問紙調査を行う。質問紙調査から得られた内容は分析を行い、ケアガイドラインの洗練化に活かしていく。
|
Causes of Carryover |
産前産後の休暇および育児休業により、令和3年12月~令和4年12月まで研究を中断した。また、COVID-19により実習方法の変更や業務調整が生じたため、研究がやや遅れる形となった。令和5年度は高齢者のリロケーションを促進するケアガイドライン構築に向けて、研究協力依頼や質問紙調査を実施するため、コピー用紙などの備品費や出張旅費が生じる。
|