2021 Fiscal Year Research-status Report
地域包括支援センターにおける保健師の地域づくりに関する専門能力評価尺度の開発
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20K19217
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
田中 裕子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (00788565)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地域包括支援センター / 保健師 / 地域づくり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域包括支援センター(以下、地域包括)の保健師の地域づくりに関する専門能力評価尺度を開発し、信頼性、妥当性、有用性を検証するものである。地域包括においては、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員が配置され、三職種協働で地域づくりに取り組んでいる。三職種の協働が求められる地域包括において、保健師は専門性を強調する以前に地域包括の職員として共同活動を重視すること、専門性があいまいになり、専門性が発揮されていても、専門性の自覚やプライドが高められないことが指摘されており、保健師が専門能力を認識する困難さが生じていることが指摘されている。そこで、本研究は、地域包括という三職種の協働が求められる職場において、保健師の地域づくりに関する専門能力を構成しているものは何か、専門能力を何によって評価するのかを明らかにする。 今年度は、昨年に引き続き、地域包括の地域づくりに関する文献検討を継続した。また、地域包括の管理者を含めた地域包括の保健師経験10年以上の実践能力の高い保健師及び市町村主管部門保健師を対象にしたインタビュー調査を行うにあたり、協力が可能な対象者の把握に努めた。結果、直営型、委託型の地域包括に所属する約5名の対象者を把握することができた。 今後は、委託型地域包括の主管部門の保健師にインタビューについて、協力可能な対象者を探す。インタビューの実施に向けては、地域の新型コロナウィルス感染症の流行状況に応じて、Zoomを用いるなど方法を検討して実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染拡大防止に配慮しながら、教育活動を実施することに稼働が割かれ、研究活動への時間を十分に確保することが困難であったことが影響し、計画よりも大幅に遅れるに至った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、地域包括の管理者を含めた地域包括の保健師経験10年以上の実践能力の高い保健師及び市町村主管部門保健師を対象にしたインタビュー調査を行うための研究計画の作成を行う。研究倫理審査承認後、研究協力者への調査依頼を行う。インタビュー調査後は、逐語録を作成し、Rogers(2000)が提唱する概念分析の「先行要件」「特性」「帰結」の3つの視点を用いた質的記述的分析により、地域包括の保健師の地域づくりに関する専門能力の構成概念を明らかにする。
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Causes of Carryover |
2021年度は、文献を整理するためのツールを購入した。2022年度は研究を遂行するために必要なプリンター、トナーカートリッジ等の備品等を購入予定である。また、情報収集するための学会参加等を予定している。
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