2022 Fiscal Year Research-status Report
地域包括支援センターにおける保健師の地域づくりに関する専門能力評価尺度の開発
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20K19217
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
田中 裕子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (00788565)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地域包括支援センター / 保健師 / 地域づくり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域包括支援センター(以下、地域包括)の保健師の地域づくりに関する専門能力評価尺度を開発し、信頼性、妥当性、有用性を検証するものである。 2022年度は、文献検討により、地域包括支援センターの地域づくりの活動内容を整理した。結果、地域包括ケアシステムの構築には、個人・家族レベル、グループレベル、地域レベルの活動があり、各レベルの活動は一部重なり合い、相互作用を持ちながら連動し、循環する重要性が示唆された。この結果は、地域包括の保健師の地域づくりに関する専門能力の構成概念を明確にすることを目的とした質的調査のインタビューガイドとして活用する。 更に、健康関連尺度の選択に関する合意に基づく指針の一つである「The COSMIN Risk of Bias checklist(2018)」を参考に研究計画を再検討した。測定する構成概念を明確にするための具体的な方法として、インタビューアーの質の確保、データ分析を2名以上の研究者によって独立してコーディングすること、得られたデータの飽和状態を確認する方法を新たに追加して計画した。 今後は、地域包括の管理者を含めた保健師経験10年以上の実践力の高い保健師、市町村主管部門保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員を対象にインタビューを実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
所属内の体制の変更や新カリキュラムが開始されたことによる新たな実習の追加など、教育活動に大幅に稼働が割かれたことにより、研究活動への時間を十分確保することが困難であったことから、計画よりも遅れるに至った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、地域包括の保健師の地域づくりに関する専門能力の構成概念を明らかにすることを目的にインタビューを実施する。 対象者は、地域包括支援センターの管理者を含めた10年程度の活動経験を有する保健師、社会福祉福祉士、主任介護支援専門員とする。 データ収集は、インタビューガイドに基づき、個別に半構造化面接もしくは、フォーカス・グループ・インタビューを用いる。 分析方法は、逐語録を作成し、Rodgers(2000)が提唱する概念分析の「先行要件」「特性」「帰結」の3つの視点を用いた質的記述的分析により行う。
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Causes of Carryover |
2022年度は、研究を遂行するために必要なプリンター、トナーカートリッジ等の備品を購入した。また、情報収集をするために学会に参加した。 2023年度は、データ収集及び分析のための費用及び情報収集するための学会参加を予定している。
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