2021 Fiscal Year Research-status Report
看護職が嚥下障害をより正確に臨床判断できるための新たな診断指標の確立
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20K19228
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
西澤 和義 豊橋創造大学, 保健医療学部, 助教 (20767165)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 嚥下障害 / 診断指標 / 臨床判断 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、看護職が嚥下障害を正確に臨床判断するための診断指標を明らかにするため、嚥下障害の診断指標の内容妥当性検証を行うものである。 2021年度は、2020年度に作成した質問紙を用いてデルファイ調査を実施した。2020年度に作成した質問紙は、嚥下障害の診断指標リストで構成される質問紙である。この診断指標リストの内容妥当性を検証するために、専門家の意見の合意を得る方法であるデルファイ法を用いた質問紙調査を実施した。 調査は、2021年4月下旬から続いたCOVID-19感染拡大による緊急事態宣言等が、医療職者である研究対象者へ与える影響等も考慮し、2021年9月~2022年3月の期間で実施した。研究対象者は、日本看護協会ホームページ上で氏名と所属施設が記載されいてる摂食嚥下障害看護認定看護師841人を対象者とし、デルファイ調査への協力依頼をした。デルファイ調査への協力に同意を得ることができた275人に対して、デルファイ調査を郵送法で実施した。本研究のデルファイ調査は3回の質問紙調査により構成され、2回目と3回目の調査時には、前回の調査結果を質問紙に記載することで、回答者に結果をフィードバックし、前回調査結果を参考にしながら、再度質問紙に回答することを求めた。 デルファイ調査の結果については、現在分析中である。この分析により、質問紙に用いた診断指標リストから除外する診断指標を明らかにすることができ、看護職が嚥下障害の臨床判断に用いる診断指標を精選することができる。デルファイ調査の結果については、2022年度中に学会発表等で報告ができるよう準備してく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度に計画の遅れがあり、2021年度の研究計画を修正し、2021年度はデルファイ法による調査実施と分析完了を目標としていた。 2021年度には、予定通り、摂食嚥下障害看護認定看護師を対象としたデルファイ法による質問紙調査を完了することができた。調査期間が2022年3月までとなったため、結果の分析をすべて終えることができなかったが、現在分析に取り掛かることができており、おおむね順調に進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、デルファイ調査の結果をまとめ、学会発表等で報告することを予定している。また、デルファイ調査で得られた診断指標リストの内容妥当性をより確かなものとするために、臨床の摂食嚥下障害看護認定看護師の協力を得て、実際の嚥下障害がある患者に診断指標リストの内容が観察できるか確認する予定である。
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Causes of Carryover |
研究開始当初の計画では、2020年度にデルファイ調査を完了し、2021年度には結果を学会発表する予定であったため、それに掛かる参加費及び旅費を計上していた。しかし、デルファイ調査が2021年度の実施に変更となり、2021年度に学会発表に掛かる費用の支出がなかったため、次年度使用額が生じた。2022年度には、結果を学会発表する予定であるため、次年度使用額を使用する予定である。
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