2023 Fiscal Year Annual Research Report
多死を迎える能登の健やかな看取り環境創造のための住民参加型まちづくりモデル
Project/Area Number |
20K19239
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
板谷 智也 宮崎大学, 医学部, 教授 (10765192)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看取り / 地域包括ケア / 多職種連携 / 在宅医療 / 在宅看護 / 在宅ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
活動と目的:本研究は、地域社会における看取りを促進するための具体的な取り組みを通じて、住民が「自宅で看取ること」について具体的なイメージを持つことを目指している。令和4年度までに、アドバンスケアプランニング(ACP)に関する動画を作成し、羽咋市ウェブサイトにて公開した。令和5年度は、これまでの活動を踏まえ、住民向けの市民講座を実施した。この講座は、市民が自宅での看取りに対して具体的なイメージを持つことを目的とした。場所はコスモアイル羽咋で、在宅医療に関わる医師、訪問看護師、介護職員などの専門職の他、在宅ケアや看取りに関心のある羽咋市民が参加した。市民講座では、羽咋市の在宅医からACPの説明が行われた後、実際に看取りを経験した住民による実体験の共有が行われた。 成果と強調点:この取り組みは、羽咋市の市職員、訪問看護師、介護職員などの専門職と連携して実施した。専門職の参画により、地域に根ざした活動が展開でき、住民への信頼感も高まった。また、市民講座には多くの住民が参加し、看取りについての関心と理解を深めた。これにより、住民参加型のアプローチが地域社会における看取りの重要性を広める一助となったと考える。 今後の展望:今後も専門職との連携を強化し、さらなる住民参加型の取り組みを展開していく予定である。具体的には、地域の実情に即した研修会やワークショップの実施を計画している。また、住民からのフィードバックを活用し、活動の質を向上させるとともに、看取りの重要性をさらに広めていく。なお、市民に向けた活動の効果を測定するため、市民対象の質問紙調査を実施する予定である。 結論:令和5年度の取り組みを通じて、看取りに対する住民の理解と関心を深めることができた。今後も地域の専門職と共に活動を続け、住民が安心して自宅で看取りを行える環境づくりを目指す。
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