2021 Fiscal Year Research-status Report
認知機能低下予防のための睡眠障害に対する看護介入の長期的効果の検証
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20K19261
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
樋上 容子 大阪医科薬科大学, 看護学部, 准教授 (60706927)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者 / 睡眠障害 / 教育的介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地域在住の高齢者に対し、認知機能低下を促進する睡眠障害を予防・改善する知識や手段を習得するための教育的な看護介入を行い、教育的な看護介入による高齢者の睡眠への長期に渡る効果を検証することである。 2021年度は、「地域在宅高齢者の睡眠障害に対する介入-文献レビュー」として、日本老年看護学会第26回学術集会にて発表した。また、介入前後調査による教育的な看護介入の長期的効果の検証として、研究協力機関において調査を開始した。研究デザインは前後比較試験であり、地域で生活する独歩可能で睡眠障害を訴える高齢者を対象とし、測定データに基づいた睡眠に関する教育的看護介入(例:自己の睡眠データを客観視、適切な入眠時間の設定、睡眠環境の管理、日中の活動レベルの調整等)を行った。睡眠パラメータ、生活日誌より社会活動の量、睡眠-覚醒リズムの規則性をアウトカムとしている。情報収集項目は、自宅の布団の下に睡眠測定機器を敷き得られた睡眠パラメータ、生活日誌、人口統計学的データ、医療・福祉情報、基本的生活動作、認知機能、老年期うつ病評価尺度として調査を進めている。今年度は新型コロナウイルスの影響を受け調査が予定より遅れている状況であり、次年度は研究協力施設を増やし更なる調査を進め、得られたデータを今後経時的に分析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度の文献検討は予定通りに実施でき、地域在住の高齢者の睡眠障害に対して実施されている介入についての系統的文献抽出法による文献検索を行い結果をまとめた。また、倫理委員会の申請を行い、2021年3月31日に承認を得た。 2021年度は、介入前後調査を予定していたが、当初予定していた対象者15名の内、ご同意いただいたのが5名、今年度の調査が進められたのが4名に留まった。この理由としては、新型コロナウイルス流行によるまん延防止法の適応などで研究協力施設である高齢者施設(サービス付き高齢者向け住宅)への研究者の立ち入り不可の期間が長かったこと、2021年12月に協力施設での調査開始後も感染を懸念して調査の辞退のご希望があったこと、また、研究者側の本務の事情(教員としての実習指導等の度重なる予定の変更など)が考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は新型コロナウイルス流行の状況をみながら、目標症例数を達成すべく早期に研究協力施設を増やしリクルートを進める予定である。
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Causes of Carryover |
データ収集の遅れが生じている為、データ収集に伴う研究費の使用などが遅れている状況である。次年度使用額は2022年度に研究協力施設を増やすなどして研究計画に則り調査を進める調査に伴う物品費、旅費、人件費に充てる予定である。
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