2021 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師を対象とした難聴高齢者支援研修プログラムの構築とその効果
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20K19292
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
鍋島 純世 椙山女学園大学, 看護学部, 助教 (60634631)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 加齢性難聴 / 訪問看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、訪問看護師の的確な難聴の把握および看護援助を促進するために「訪問看護師を対象とした難聴高齢者支援研修プログラム」の構築とその効果を明ら かにすることを目的としている。 前年度に動画資料と演習で構成し作成した「難聴高齢者支援研修プログラム」を当該年度において実施した。新型コロナウイルス感染拡大下における調査対象者の確保困難な状況より、クラスター非ランダム介入調査ではなく、1群介入前後比較調査に変更し、一般社団法人訪問看護ステーション協議会の施設会員のA県B市内の訪問看護ステーション、および研究代表者が所属する機関の在宅看護学実習の実習依頼先である訪問看護ステーションに調査依頼し、さらにスノーボール方式にて調査依頼を拡大した。 結果、12施設の訪問看護ステーションより調査協力の承諾を得て、それら訪問看護ステーションに所属する訪問看護師のうち調査協力の同意が得られた62人に、プログラム受講3か月前アンケート、プログラム受講直前アンケート、「難聴高齢者支援研修プログラム」の受講(郵送した動画資料の視聴および研究代表者による演習への参加)、プログラム直後アンケート、プログラム受講3か月後アンケートの合計4回のアンケートを実施した。 当該年度は新型コロナウイルス感染拡大における社会活動の制限があり、研究代表者による演習実施の予定時期の延長や研究協力者の業務調整等により予定よりもアンケート回答に時間を必要としたことや演習を少人数制として複数回の演習実施を必要としたことを理由に、全調査予定所要期間である6カ月より大幅に延長し12カ月間を経て調査終了となった。また同意後の研究協力辞退があり、結果50人に「難聴高齢者支援研修プログラム」実施およびアンケート実施となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究スケジュールは、研究協力施設および研究協力者のリクルート、難聴高齢者支援研修プログラムの実施およびプログラム前後のアンケート調査の実施であった。 新型コロナウイルス感染拡大における社会活動の制限があり、研究代表者による演習実施の予定時期の延長や研究協力者の業務調整等により予定よりもアンケート回答に時間を必要としたことや演習を少人数制として複数回の演習実施を必要としたことを理由に、全調査予定所要期間である6カ月より大幅に延長し12カ月を要したが、合計4回の全てのアンケート調査は完了し、次年度のアンケート調査結果のデータ入力、データ分析に進むことが可能であり、おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したアンケート調査結果のデータ入力およびデータ分析を実施し、「難聴高齢者支援研修プログラム」の効果および課題の抽出を行う。抽出された課題をもとに、加齢性難聴をもつ高齢者への看護の質の向上に向けて、更なる研究計画へと繋げていくことは必至であり、本研究調査の学会発表ならびに学会誌投稿を目指す方針である。
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Causes of Carryover |
前年度からの繰り越し分が潤沢にあったことや、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、前年度同様に学会参加による旅費が発生しなかったことが理由として挙がる。
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