2020 Fiscal Year Research-status Report
骨盤底筋に着眼した高齢者の新たな腰痛予防・改善プログラムの開発
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20K19298
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
宮地 諒 京都橘大学, 健康科学部, 助教C (50847001)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨盤底筋 / 縦型オープンMRI / 高齢者 / 腰痛 / 運動制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域在住高齢者の腰痛に対して、腹筋群など他の体幹筋と協調して働くとされる骨盤底筋に着目し、腰部の運動制御および縦型オープンMRIによる骨盤底筋位置を指標にトレーニング効果を検証することを目的としている。2020年度は、感染症の影響により地域在中高齢者の計測が困難であったため、いくつかの予備的研究を実施した。その一つとして、若年者を対象に超音波画像診断装置および表面筋電計を用いて骨盤底筋の運動を調べ、腰部の運動制御に有効な骨盤底筋トレーニング方法を検討した。現在データ解析を実施しており、論文化する予定である。また、若年者を対象に、腰痛者と非腰痛者の腰部の運動制御の違いについて検証した。この結果より、腰痛者と非腰痛者では腰部の運動制御が異なり、特に運動方向などのサブグループ化することが重要であることを明らかにした。このデータは論文化(投稿中)し、公表予定である。それに加え、地域の腰痛を有する者に対して、腰部の運動制御トレーニングを実施し、腰痛の程度や腰部の運動制御および腰部の運動感覚を指標に、その効果を検証した。このデータに関しても、データ解析を終え、論文投稿中である。さらに、本研究の予備実験として、若年者の骨盤底筋の状態を縦型オープンMRIでの計測および超音波画像診断装置での計測を行い、実験方法を検討した。しかしながら、2020年度は感染症の影響により、その後の検証は実施できておらず、次年度に実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
感染症の流行の影響で2020年以降の高齢者を対象とした測定会や運動指導が行えない状況であった。また、若年者に関しても研究施設の使用が制限され、予備実験以降の実施が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
地域在住高齢者の運動制御について現時点でのデータから学会発表、論文投稿を行う。また、感染症の流行が落ち着き次第測定会を行い、追加の測定・運動介入を実施し、効果を検証する。
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Causes of Carryover |
感染症の流行により測定会や学術大会が中止となり、次年度使用金が生じることとなった。 次年度は測定にかかる経費(謝金など)や学会発表および講習の参加費や旅費、論文投稿料に使用する予定である。
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