2022 Fiscal Year Research-status Report
地域高齢者における認知機能低下リスク者への早期介入方法の開発
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20K19300
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Research Institution | Nishikyushu University |
Principal Investigator |
木室 ゆかり 西九州大学, 看護学部, 教授 (00569642)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地域 / 高齢者 / 認知機能 / 睡眠 / 身体能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域在住高齢者の認知機能と身体能力及び睡眠の質の関係を明らかにすることを目的としている。高齢者の認知機能と身体活動や身体機能との関係が明らかとなっており、これまで認知機能低下を予測する身体機能テストのカットオフ値を検討した。また、認知機能低下の促進因子として睡眠不足や質の悪い睡眠があげられている。本研究では地域在住高齢者の認知機能、身体能力、睡眠の質に関する精度の高いデータの収集を目指して研究計画を立案した。令和4年度は、新型コロナウイルス感染拡大のため令和3年度から引き続き地域での測定会の実施は延期となった。よって新たなデータの収集はできていない。令和4年度(3年目)は既存データの分析、学会発表及び論文執筆期間に変更した。具体的には、睡眠の質については質問紙調査による主観的データPittsburgh Sleep Quality Index、うつについては The Geriatric Depression Scale-Short Version-Japanese 、身体活動については一軸加速度計を用いて計測した歩数や身体活動量などの客観的データ、全身持久力についてはエルゴメーターを用いた運動負荷試験を実施し、心音および心拍を連続的に計測し算出したデータ、身体機能についてはTimed up and go test、チェアスタンド等の実測データを用いて解析を行った。アジア/オセアニア国際老年学会議2023 (IAGG)に演題が採択され、発表予定である。論文は執筆途中である。申請時の計画において、アクティウォッチを用いて睡眠の質を客観的に計測する計画としていたが実施できていない。コロナ禍においては実施困難であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1年目に実施する予定であった高齢者の測定会が2年目、3年目と実施できなかったため、新たなデータの収集ができなかった。本研究の対象者は2011年のベースライン調査時に65歳以上であった高齢者であり、現在は75歳以上の後期高齢者である。よって新型コロナの感染状況を鑑み引き続き測定会は実施できないという判断に至った。令和4年度は依然として新型コロナウィルス感染の収束がみられない中、市の保健福祉関係部署は多忙を極めていた。本研究は官学連携で実施されている前向きコホート研究の追跡調査において実施する計画であった。市民への連絡や日程及び測定場所の調整等を行政側に担ってもらっていたが、関係部署のコロナ禍における業務量の増加等により研究遂行は困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、5類に移行したものの研究対象者は75歳以上の後期高齢者であり、集団でデータ収集を行うことは不可能であると考えられた。当初の計画であるアクティウォッチでのデータ収集に替えて質問紙調査が実施できるよう準備を進めると同時に既存のデータを用いてデータ解析、論文作成を行ってい行く予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の収束遅延により、測定会が実施できなかった為実施にかかる経費やデータ入力の人件費、国際学会参加のための旅費などが発生しなかったため、次年度に充てる。
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