2021 Fiscal Year Research-status Report
達成動機の本質に基づく客観的評価法の開発と介入プログラムの作成
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20K19301
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Research Institution | Fukuoka International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
佐野 伸之 福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 講師 (40799235)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 達成動機 / 概念分析 / 評価方法 / 身体活動量 / 身体組成 / 介護予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,達成動機の本質を捉えた定義を明らかにし,その定義に基づく客観的評価が行えるためのチェックリスト形式の項目を作成することを目的としている.その客観的評価のチェックリストに対して,医療・介護領域のリハビリテーション(以下,リハ)対象者についての妥当性,信頼性を検討することで,完成版のチェックリストを開発する計画である.さらに,完成版のチェックリストを基盤とした達成動機の段階評価を行い,各段階によって身体活動量や生体機能(筋肉量や体脂肪率など)の客観的指標の特性を明らかにすると共に,生きがいや健康関連QOLなどの主観的指標との関連性を検証する予定である. 今年度は,達成動機の概念やそれに付随する文献レビューを整理し,達成動機の概念研究に関する論文投稿やチェックリスト形式の仮項目を作成する予定としていた.現在までに,既存理論の概念の課題を特定すると共に,リハビリテーションや動機づけに関する概念研究を参照し,リハ領域での達成動機に関する概念研究を進めている段階である.今後,概念整理に基づき,達成動機の成立条件を定式化し,客観的評価のチェックリスト項目の収集,専門家からのアドバイスによってプロトタイプを作成する. 一方で,完成版チェックリストを用いた介入プログラムで使用予定の身体活動量や身体組成に関して,測定精度や健常者での実施プロトコル作成に取り組んでいる.身体活動量では,健康成人を対象にリストバンド型活動量計の上肢活動や睡眠時間の測定精度の検証を行った.さらに,身体活動量計を用いて,リハ対象者の主観的指標と客観的指標の検証を実施中である.また,身体組成では,大学生を対象として身体組成計での計測と性格特性や運動習慣との関連を検証している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス対策により,講義や実習での代替実施の対応に時間を割かれる状況であった.また,研究代表者の体調不良により,研究を進められない事態が生じた.
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Strategy for Future Research Activity |
達成動機の概念分析とチェックリスト形式の仮項目の作成を可及的速やかに進める.また並行して,介入プログラムのアウトカムに用いる身体活動量や身体組成をリハ対象者において,測定精度の検証や主観的指標との関連を精査していく. リストバンド型活動量計の実用性が確認できれば,行動変容や社会参加の介入に対する成果の客観的指標として活用が期待できる.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス対策として,研究の打ち合わせや現地開催での学会発表を行わなかったために交通費等がなく,専門家からのアドバイスや介入プログラムに伴う人件費や謝金が発生しなかった. 次年度以降に上記の使用計画を実行する予定であるため,必要な費用として使用する計画である.
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