2022 Fiscal Year Research-status Report
頚椎固定時頚部アライメントと摂食嚥下機能の連関を基盤とした新規嚥下リハの開発
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20K19321
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
宮城 翠 東邦大学, 医学部, 助教 (70866574)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 頚椎アライメント / ポジショニング / 嚥下障害 / リハビリテーション / 嚥下調整食 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界的な高齢化に伴い、誤嚥性肺炎の原因である摂食嚥下障害への治療は喫緊の課題である。 本研究では頚椎固定時の頚部アライメントと摂食嚥下機能の連関に着目した研究を通し、①頚椎固定術後及び頚椎装具装着患者の嚥下機能及び嚥下障害重症度を明らかにすること②嚥下障害を引き起こす頚椎アライメントをその角度、その嚥下障害重症度規定因子を明らかにすることを目的としている。 頚椎固定術後の患者を対象に、術前後の頚椎アライメントを計測し、術後の嚥下障害をfunctional oral intake scaleにて評価し、連関をみたところ、術前頚椎アライメントprePIAが術後嚥下障害の発症の有無に影響を与える結果となった。この結果から術前の患者の潜在嚥下能力・アライメント評価の重要性と、摂食嚥下訓練におけるポジショニングの重要性を痛感し、目的②を解明すべく、頚椎のみならずポジショニングに関連する骨格筋の面積や脊柱のCT値にも着目をした。現在、ポジショニングに影響を与える因子が、骨格筋あるいは脊柱のどの因子なのかについて3次元画像解析システムを用いて計測を行い、解析を進めている。 また、これらの頚椎固定やポジショニングに関しては患者自身の所謂内的因子に対するアプローチであるが、摂食・嚥下障害治療における外的アプローチのも着目をした。外的アプローチの代表である嚥下調整食、なかでも液体に粘性を付加したとろみが適切に作製される事への重要性も痛感し、新たに簡易的にとろみの粘性を計測出来る機器を開発し、実用化へ向け検討を重ねている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、ポジショニングに影響を与える因子について入院中に嚥下障害対策チームに依頼のあった患者の胸部CT画像を用い3次元画像解析システムにて、任意の骨格筋横断面積の解析を行っている最中であり、来年度も解析を継続する予定である。故にやや遅れいてると判断をした。
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Strategy for Future Research Activity |
嚥下障害患者の胸部CT画像を用い3次元画像解析システムを用いた任意の骨格筋横断面積等の計測・解析を進めることで、ポジショニングやポジショニングの礎となる骨格筋や骨がどのように嚥下障害に影響を与えるメカニズムを解明していく。
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Causes of Carryover |
予定していた臨床研究に遅れが生じているため。 次年度は、国際学会に参加しこの研究の成果を発表する予定である。また、更なる解析を進めるため、画像解析システムの追加機能を導入予定にしている。
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Research Products
(6 results)