2023 Fiscal Year Research-status Report
心臓外科領域の周術期における吸気筋トレーニングの実施可能性を探る
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20K19326
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Research Institution | Chubu Gakuin University |
Principal Investigator |
西中川 剛 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (70771385)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 吸気筋トレーニング / 呼吸筋トレーニング / 心臓血管外科 / 心臓リハビリテーション / 理学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、心臓外科手術施行患者に対して吸気筋トレーニング(Inspiratory muscle training, IMT)を実施し、プログラム介入前後で術後呼吸器合併症発症率などのアウトカムを指標として有用性を検討する。さらに、IMTの安全に実施可能であるかを、IMT介入期間中の有害事象の発生率を調査するとともに、プログラムの実施状況(セッション数、完遂率、脱落の理由)についても検討することである。 2023年度は、2022年度に引き続きデータ測定を継続しており、現在までに80例についてデータ収集を実施した。2023年度はIMT実施における効果検証について実施できている。概要として、心臓外科手術施行患者の中でも呼吸器合併症を有するものについて、術後および退院時PImaxでは IMT介入群がコントロール群よりも有意に高かった。また、術後および退院時の握力はIMT介入群がコントロール群よりも高い傾向を示した(p<0.1).さらに,術後ADLにおいて,IMT介入群がコントロール群よりも術後早期に歩行を開始する傾向を示し、有意に術後の歩行自立獲得期間の短縮を認めた。そのことから、術後呼吸器合併症を呈する心臓外科手術患者に対するIMT介入は、術後および退院時の呼吸筋力と握力を高め術後早期に歩行獲得が得られる可能性が示唆された。 この研究成果について、第7回日本循環器理学療法学会学術集会において報告している。さらに、2023年度までの調査・介入において重大な有害事象は認められなかった。 これまでの介入効果の検証をまとめた上で、今後は最終的な論文投稿を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、本調査としてIMTプログラムの有用性および安全性、実施状況を検証することを計画し、目標症例数を70例としていた。その結果、80例についてデータ測定を完了しており、目標症例数まで達成した。しかし、IMT実施対象者のデータ欠損やプログラム未完遂があり、追加での症例数を増加する必要があった。そのため、予定していた論文投稿が遅れていたが、今後は最終的な論文投稿まで予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、残りの追加症例について継続してデータ測定を進めていく。また、IMTの効果検証についてデータ解析を進めており、研究成果のための英語雑誌への論文投稿を予定している。
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Causes of Carryover |
効果検証のための十分な症例数についてデータ測定完了していないことから予定していた論文投稿のための費用が生じなかったことが主な理由である。次年度予定している研究経費について、データ測定のための消耗品及び研究成果報告のための論文投稿費の経費を次年度使用額の使用計画としている。
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Research Products
(2 results)