2022 Fiscal Year Research-status Report
クール・レジスタンス・運動が筋組織内酸素代謝に及ぼす影響と臨床への応用
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20K19329
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Research Institution | Aino University |
Principal Investigator |
後藤 昌弘 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (10449853)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 筋力増大 / 筋肥大 / 寒冷刺激 / 筋組織内低酸素 / 近赤外線分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
レジスタンス運動経験者を対象に、コールドパックを利用したレジスタンス運動の急性効果(筋組織内組織酸素代謝、電気的筋活動)を確認した。その結果、コールドパックを用いたレジスタンス運動はセット間インターバル時の酸素代謝を抑制し、筋組織内低酸素を促進することが確認できた。また、筋温度低下によって筋張力を増大する結果、レジスタンス運動時の電気的筋活動を促進することが確認できた。これらの内容を2022年4月に論文投稿した。 続いて、レジスタンス運動経験者をコールドパックレジスタンス運動群と通常レジスタンス運動群の2群に分け、8週間の運動介入が等尺性筋力、等速性筋力、筋横断面積に与える影響について確認した。その結果、コールドパックを用いたレジスタンス運動群が有意に等尺性筋収縮力・角速度120度等速性筋収縮力、筋横断面積を増大させることが確認できた。角速度200度の等速性筋収縮力についてはコールドパックレジスタンス群及び通常レジスタンス運動群の2群とも筋力増大効果が認められなかった。この理由としては運動介入として実施した4種類の上腕三頭筋を主動作筋とするレジスタンス運動の動作スピードを全て求心性収縮に1秒、遠心性収縮に1秒と角速度に例えると100度程度に設定したため、角速度200度という速い筋収縮では運動効果を発揮することができなかったと考えられる。 この研究結果は2023年11月に開催される16th Asian Confederation for Physical Therapy Congress(バンコク)で発表予定であり、その後ジャーナルに投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コールドパックを用いたレジスタンス運動の長期効果について確認することができた。2023年度内に学会での発表、論文投稿を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
コールドパックを用いたレジスタンス運動の安全性、効果が若年者を対象とする研究で確認できたので、2023年度中に中高齢者を対象とした研究に着手する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症によって被験者を集めることが困難であったため。 残金は2023年度の学会発表および論文投稿費用として利用します。
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Research Products
(1 results)