2022 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病由来のミトコンドリア機能障害に対する交流磁気刺激の予防効果
Project/Area Number |
20K19331
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Research Institution | Kobe International University |
Principal Investigator |
中西 亮介 神戸国際大学, リハビリテーション学部, 講師 (60807238)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 骨格筋 / ミトコンドリア / 脂質代謝 / 交流磁気刺激 / 肥満 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は糖尿病由来のミトコンドリア機能障害に対する交流磁気刺激の予防効果を明らかにすることである.昨年度は60Hzの交流磁気刺激照射が脂肪酸をミトコンドリアに取り込む経路を促進させることが明らかになった.本年度は1)磁場が脂肪酸経路を促進させるメカニズムを検証するとともにエネルギー消費について更なる検証を行うことを目的とした.昨年作成した筋サンプルに対してAMP-activated protein kinase(AMPK)のタンパク質の発現をWestern Blotting法を用いて解析した.その結果,60Hzの交流磁気刺激照射がAMPKの活性化を促進させることが明らかになった.さらに,エネルギー消費のメカニズムを明らかにするためにC2C12筋菅細胞に60Hzの交流磁気刺激を短回照射し,ミトコンドリア膜電位プローブを用いてその反応性を可視化するとともに,数値化し評価した.これらの結果より,60Hz交流磁気刺激を行うことでミトコンドリア膜電位に変化(ミトコンドリア膜電位の低下)が生じることが明らかになり,脱共役を積極的に引き起こしていることが明らかになった.さらに筋特異的に生じる脱共役タンパク質であるUncoupling protein-3のmRNA発現が著しく増加したことから,60Hz交流磁気刺激は骨格筋においてミトコンドリア内でのエネルギー消費に関与する脱共役にも寄与していることが明らかになった.これらのメカニズムから60Hz交流磁気刺激はAMPKの活性化を促進させることでミトコンドリア内への脂肪酸取り込みを促進させるだけでなく,脂質消費を高め,筋内脂肪の蓄積や血糖値の低下に寄与していることが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は3年計画で実施される予定で,2022年度で3年目が終了した.2022年度は昨年実施した介入実験で得られた筋サンプルを用いて解析を行うとともに捕捉的に細胞実験を追加したため.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は今年度に追加した介入研究を踏まえて論文投稿を行う予定である.
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Causes of Carryover |
予定では残金に該当する金額を論文掲載費に充てる計画であったが,新型コロナウイルスによる影響で論文の査読に非常に時間を要している.そのため,次年度に繰り越す結果となった.
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Research Products
(5 results)