2023 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of new rehabilitation methods to prevent finger motor dysfunction in patient with cervical spondylotic myelopathy
Project/Area Number |
20K19344
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
伊達 翔太 広島大学, 医系科学研究科(保), 助教 (30866869)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 頚髄症 / 手指運動機能 / リハビリテーション / ウェアラブルセンサ / 日常生活動作(ADL) / ジャイロセンサ / 筋電図 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,頚髄症患者の術前から術後にかけての経時的変化についてデータ計測を行った.また,これらの計測データをまとめ,国内外の学術集会で発表を行った.頚髄症患者の運動機能の経時的変化について,まず,術後は術前よりも手指の離握手回数や運動速度に改善がみられた.一方で,感覚機能や日常生活動作における主観的困難さは術後6か月時点で改善しておらず,運動機能と感覚機能,および運動機能と日常生活動作の主観的困難さとの間に関連性はみられなかった(n=16名).これらについて,運動機能は術後,比較的早い段階で改善がみられるのに対して,感覚機能の改善や,それらが日常生活動作へ般化されるまでには時間を要すことが考えられた.本結果は症例数が少ないため,今後も継続して計測していき,海外学術誌への発表に向けて準備を進めていく. 本研究は,、頸髄症患者を対象に手指の巧緻運動機能を定量化し、障害の進行を予防するリハビリテーション法の確立を目的とした.頚髄症の巧緻運動機能はジャイロセンサー(慣性センサ―)を手指に装着し,手指の離握手などの運動課題を実施することで定量化できることを明らかにした.さらに,頚髄症患者の運動機能を評価する事前研究として,健常成人を対象とした上肢機能を筋電図計を用いて定量化し,筋間の特徴的な活動パターンを明らかにした.これらの知見から,リハビリテーション介入における効果の判定をセンサーの使用や筋活動の面から評価できる可能性があると考えられた.
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