2020 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of ICF-based model for disability of daily life performance and in elderly with heart failure and verification of new intervention methods of caldiac rehabilitation
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20K19378
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
塩田 繁人 広島大学, 病院(医), 作業療法士 (30809025)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生活行為 / 高齢心不全 / 生活行為障害モデル / 質的分析 / 包括的介入プログラム / 作業療法 / ICF |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では高齢化による社会保障費の増大が問題視されているが、その中でも心不全は55歳以上の健常者の3人に1人は罹患するとされ、2030年には130万人を超える(Okura Y 2008)。急性・慢性心不全診療ガイドラインにおいて心不全の運動療法が推奨されているが、高齢心不全は並存疾患や認知症、フレイルなど問題が多岐に渡るため、一律の運動療法は困難である(日本心不全学会 2016)。高齢者のリハビリテーションの在り方として、個別性を重視した生活行為に焦点を当てた取り組みが求められており(厚生労働省 2015)、高齢心不全患者に対するテーラーメイドの生活行為に焦点を当てたリハビリテーション手法の開発は喫緊の課題である。しかし、高齢心不全の障害モデルは解明されておらず、介入手法や介入効果は検証されていない。本研究では、高齢心不全患者に対するインタビュー調査により、ICFに準じて生活行為の障害構造を解明し、生活行為障害モデルを確立する。 2020年度は質的記述的研究により、生活行為の障害構造の解明と生活行為障害モデルの確立に取り組んだ。広島大学病院疫学倫理審査委員会の承認を得た上で(E-2164)、研究協力者である広島大学の宮口教授,自治医科大学病院さいたま医療センターの笹井作業療法士とインタビュー調査方法および質的分析について協議を重ね、研究プロトコールを作成した。 質的データ取得の準備は整ったが、新型コロナウィルス感染症の蔓延のため、対面でのインタビュー調査は実施できていない。 2021年度は感染状況を確認してインタビュー調査を進め、生活行為障害モデルの確立と包括的介入プログラムの開発に着手する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理申請や研究協力者との協議による研究プロトコールの作成は順調に進めることができた。新型コロナウィルス感染症の蔓延のため、インタビュー調査に着手することができておらず、2021年度に予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、高齢心不全患者へのインタビュー調査を進め、SCATを用いた質的分析によってICFに基づいた生活行為障害モデルを確立する。さらに、このモデルに基づき認知機能と運動機能に合わせた介入プログラムを作成する。ターゲットとする生活行為は、訪問介護の利用が多い掃除、調理、買い物、洗濯の4項目を予定しているが、インタビュー調査の結果によって変更する。 次に、高齢心不全患者に対する介入経験が5年以上、循環器臨床作業療法研究会の世話人で心臓リハビリテーション指導士の資格を持っている作業療法士15名を対象に、研究目的と介入プログラムについてRand Delphi法を用いたアンケート調査を実施する。介入プログラムの適切性について、1(妥当でない)~9(妥当)の9段階で返答してもらい、返答をもとにプログラムを修正する。調査は3回目までを行う予定で、最終的には、プログラムの患者説明用マニュアルを作成する。 2022年度には症候性心不全患者15名を対象とした介入研究を実施し、作成した介入プログラムの効果検証を行う。
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Causes of Carryover |
2020年度に予定していたインタビュー調査対象者への謝礼、インタビューのテープ起こし費用、研究説明会の交通費等は新型コロナウィルス感染症の蔓延のため、実施することができなかったため、次年度使用額が生じることとなった。 2021年度は感染状況に応じて延期していたインタビュー調査を進める予定であり、謝礼及びインタビューのテープ起こし費用については計画通り必要となる。 交通費については、2021年度以降も出張の取りやめ等によりWebを用いる可能性があるため、研究対象者への謝礼や論文作成費に充てることを考えている。
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