2020 Fiscal Year Research-status Report
虚弱者に対する身体活動量を指標とした新しい筋電気刺激EMS併用リハビリテーション
Project/Area Number |
20K19383
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
石田 由佳子 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (70759802)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 身体活動量 / 虚弱者 / 筋電気刺激 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
加齢に伴う筋力・筋量の減少は活動性の低下をもたらす。超高齢化社会である我が国では高齢者の身体機能低下を予防しながら日常生活動作を維持、向上していくことが重要な課題になっている。近年、電気刺激を用いた筋収縮運動が次世代の運動療法として注目され、高齢者などの運動弱者に対しても一定の効果が検証されつつある。本研究では疾患高齢者を対象として筋電気刺激療法を含むリハビリテーションを行い、筋力・筋量測定に加えて3軸加速度センサー内蔵型活動量計を用いて活動量・活動の質に及ぼす影響を計測・検証し、運動弱者に対する疾患別活動量ガイドラインの作成および活動量維持のためのリハビリテーションプログラムを開発する。当院にてリハビリテーション治療を行う65歳以上の患者の中で、不全麻痺や廃用のために通常の筋力増強訓練が困難な患者を対象とし、対象患者に対して4週間下肢筋力トレーニング(積極的な筋力トレーニングができない患者に対しては電気刺激筋収縮運動を併用)を行い、同時に入院中の全ての身体運動(起居/移動)を活動量計を用いて計測する。筋量測定には生体に侵襲のない生体電気インピーダンス法を使用するが、当施設にある体組成計(タニタMC-780A)では測定時に立位姿勢になる必要があったため、仰臥位でも筋量測定が可能である体組成計(Inbody10)を新規に購入した。令和2年度はリハビリテーション治療中で廃用が進行している患者8名を選択して定期的に筋量測定を行ったが、転院や病態の変化などのために4週後まで測定できた患者は2名のみであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の流行のために診療制限があり、研究対象となる患者の選択が困難であった。また、入院・治療期間の予測が難しく、対象患者に対して定期的なリハビリテーション介入が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後2年間で、当院でリハビリテーション治療を行う65歳以上の高齢患者で、循環器疾患、神経系疾患、骨関節疾患などの各疾患群5名以上、計20名の患者の登録および治療実施を目指す。また電気刺激筋収縮運動については、ワンアームの観察研究として、臨床研究に関する倫理指針・関連法規・所属研究機関で定めた倫理規定等を遵守し新たに迅速審査を受ける。
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