2020 Fiscal Year Research-status Report
座位保持困難な脳卒中症例に対する座位傾斜装置を用いた新たな理学療法介入の開発
Project/Area Number |
20K19386
|
Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
深田 和浩 埼玉医科大学, 国際医療センター, 理学療法士 (60867711)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 座位バランス / 脳卒中患者 / 理学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は,座位保持が困難な脳卒中患者3症例に対してシングルケースデザインを用いて検証を行った.介入には,ABA法を用いたシングルケースデザインを採用し,A期には通常の理学療法,B期には通常の理学慮法に加え,本研究の肝となる傾斜座面上での非麻痺側方向での座位側方移動練習を行い,本研究の練習の効果を検証した.結果は,A期の介入後に座位バランス指標や基本動作能力が改善し,その後も介入の効果が持続されることが示されたことから,本課題が,座位保持困難な脳卒中患者において実現可能かつ一定の効果がある可能性が示唆されたと考える.なお,2020年度に検証したシングルケースデザインは既に国際誌に採択されている.この研究結果は,今後行う無作為化比較試験における研究仮説を保障するもの考えられ,本研究との関連において非常に重要な示唆が得られたと考えられる.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は,3症例の単一事例研究および論文作成のため,本研究の目的である無作為化比較研試験に充てる時間が確保できなかった.
|
Strategy for Future Research Activity |
現在は,機材の搬入など研究環境が整っている.今年度の5月から患者の取り込みを開始し,データを収集する予定である.取り込み期間は2年間を予定しており,残りの期間を考慮すると,十分に患者を収集できると考えられる.
|
Causes of Carryover |
無作為化比較試験のデータの解析に用いる解析用のノートパソコンやパソコン周辺機器,および統計解析ソフトが購入できなかったため,次年度使用額が生じたと考えられる.今年度は無作為化比較試験のデータの収集が進むため,解析用ノートパソコンやパソコン周辺機器,統計解析ソフトを購入予定である.
|
Research Products
(12 results)