2021 Fiscal Year Research-status Report
急性呼吸不全患者の筋異化亢進と筋力低下を早期発見する評価法の開発
Project/Area Number |
20K19392
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
有薗 信一 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 教授 (70713808)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 急性呼吸不全 / 筋力低下 / 筋組織酸素飽和度 / 筋異化亢進 / 全身炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は急性呼吸不全患者の筋異化亢進と全身炎症による筋の酸素消費との関連を明らかにすることで,急性呼吸不全患者の筋異化亢進(筋力低下)を早期発見できる近赤外線分光法(NIRS)による評価方法を開発することである.当該年度は急性呼吸不全患者のNIRSと超音波による大腿四頭筋の筋厚を連日測定し,徒手的評価の筋力とNIRSの変化量と筋厚の減少との関係性を明らかにする.ICU入室後48時間以内にNIRSを用い初回の組織酸素飽和度(tissue oxygen saturation;StO2)と超音波による大腿四頭筋の筋厚を評価し,徒手的な筋力測定のMRCの測定が可能となるまで隔日で評価した.測定期間中のStO2と筋厚の最低値を採用した.対象は急性呼吸不全患者14例で,内訳は呼吸器疾患:5例,心臓外科手術後:4例,外科術後:3例,消化器疾患:2例であった.急性呼吸不全時の呼吸管理は,非侵襲的人工呼吸管理:2例,挿管人工呼吸器:12例(うち高頻度振動換気療法HFOV: 2例,挿管人工呼吸器+体外式膜型人工肺ECMO:1例)であった.結果:対象14例の徒手的筋力のMRCは55.2±6.9,筋厚は10.9±3.1mm,StO2の最低値50.4±2.1%であった.MRCの筋力と筋厚には相関関係を認めなかった(ρ=0.30, p=0.10).しかし,MRCの筋力とStO2の最低値は相関関係を認めた(ρ=0.44, p=0.02).意識レベルが低い患者や重症患者で徒手的に筋力を測定できない急性期の状況から,NIRSによるStO2測定は骨格筋評価として有用である可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現状のコロナの状況下の集中治療室では,COVID-19の治療が最優先とされており,同意が得られる対象患者の募集に難渋している.また,同意が得られた対象患者においても,COVID-19の感染リスクが高い状況により,研究の続行を断念する状況があり,研究遂行するための対象の募集に難渋している.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,前年度の対象患者の募集を図り研究を遂行していく予定である.さらに,急性呼吸不全患者の筋組織酸素飽和度と超音波による大腿四頭筋の筋厚を測定し,集中治療室を退室時のADLや筋力,離床状況を評価し,測定指標との関係を明らかにし,大腿四頭筋の筋組織酸素飽和度と筋厚の指標の有用性を明らかにしていく予定である.
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Causes of Carryover |
COVID-19の状況下で,対象患者の募集の難渋のため,超音波診断装置の購入を実施していないことや,施設へのデータ測定のための出張,情報収集のための学会参加などの出張回数が予定より少なくしなければならなかったためである.次年度は,超音波診断装置などの機器の購入や,施設へのデータ測定のための出張を多くする予定であり,得られた結果の公表のための学会参加などを実施していく予定である.
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Research Products
(39 results)
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[Presentation] Late Breaking Abstract - Long-term Effect of Pulmonary Rehabilitation under Nintedanib treatment in Idiopathic Pulmonary Fibrosis (FITNESS study)2021
Author(s)
T Ogura, Y Mori, K Kataoka, O Nishiyama, M Ando, S Arizono, A Shiraki, K Ichikado, H Ito, K Sakamoto, K Tomii, H Tomioka, T Tsuda, R Kozu, Y Kondoh
Organizer
European Respiratory Society International Congress 2021 virtual
Int'l Joint Research
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