2020 Fiscal Year Research-status Report
一自由度自動機械による三次元的な足部背屈ストレッチング方法の確立
| Project/Area Number |
20K19403
|
|---|
| Research Institution | Aichi Medical College for Physical and Occupational Therapy |
|---|
Principal Investigator |
山田 南欧美 愛知医療学院短期大学, 理学療法学専攻, 講師 (40779071)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
| Keywords | ストレッチング / 自動機械 / 足部 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は，多自由度を有する足部を一自由度機械にて三次元的にストレッチングする方法を確立することを目的としている．そのため，課題①機械運動軸を変更することができる足部背屈ストレッチング機器の作製，課題②ストレッチング中の三次元的な足部制動方向を測定する方法の確立，課題③ストレッチング中の下腿後面筋群の伸張度を測定する方法の確立，課題④多様な被験者を対象にした実験を研究の課題としている．
2020年度には，課題③の下腿後面筋群の伸張度測定方法の確立を主に取り組んできた．足部ストレッチング効果の判定には超音波画像診断装置で腓腹筋の伸張量を測定する場合が多いが，我々は，深層の後脛骨筋・長母趾・長趾伸筋の撮像による効果測定の可能性を検証した．後脛骨筋について，筋腱移行部を明瞭に撮像することは困難であったが，健常男子学生において他動背屈による筋厚の変化を用いて，ストレッチング中の伸張度を測定できる可能性が示唆された．健常女子学生においては，撮像が不十分になる場面があったため，現在その対応策を検討中である．また，他動背屈時に外反を同時に行うか否かや，足趾を同時に伸張するか否かによって，後脛骨筋・長趾伸筋・長母趾伸筋の各筋の伸張分けが可能になると見込まれた．三次元的に足部を伸張できたかを判定するためには，下腿深層筋群の伸張度測定は必須条件であり，この伸張分けが，各筋毎の伸張度測定方法確立の一助となると考えている．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は課題③についてある程度取り組むことができた．本来，課題①・②に取り組む予定であったが，課題②に必要な三次元動作解析装置について，購入するための構成仕様を検討中であるため，課題③から取り組む形となった．今後課題③と課題①・②は同時並行で取り組むことが可能であり，おおむね順調に進んでいると判断する．
|
| Strategy for Future Research Activity |
まずは，課題③のストレッチング中の下腿後面筋群伸張度測定方法についてその確立を目指す．同時に課題①の足部背屈ストレッチング機器の作製に取り組む．工学系技術者との連携を既に開始しており，早期の達成が見込まれる．課題②に必要な三次元動作解析装置も可能な限り早期に導入し，ストレッチング中の三次元的な足部制動方向測定方法確立を目指す．当初の予定では赤外線カメラを用いた三次元動作解析装置を想定していたが，必要に応じて加速度センサを用いた三次元動作解析装置の使用を検討する．また，課題④では被験者を対象に実験を実施することが必要であるが，クリニック等を併設する本学の環境の強みを生かし，コロナ感染症対策等を十分におこなったうえで，取り組んでいくことが可能であると考える．
|
| Causes of Carryover |
初年度に購入予定であった三次元動作解析装置について，その構成内容を再検討しており，初年度に購入まで至らなかったため，次年度使用額が生じた．次年度中には三次元動作解析装置を購入予定であり，他の必要機器と合わせ，予算額を消化できる予定である．
|
