2020 Fiscal Year Research-status Report
関節拘縮予防を目的とした効果的な微弱電流療法の刺激条件に関する検討
Project/Area Number |
20K19420
|
Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
佐藤 勇太 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (30819313)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 関節拘縮 / 関節固定 / 電気刺激 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節固定によって生じる廃用症候群の一つである関節拘縮は,関節の可動範囲が減少した状態である。関節拘縮は,下肢の非荷重を伴うことによって増悪し,日常生活に支障をきたす。一度生じた関節拘縮は,回復しにくくなるため,予防が重要であるといえる.我々はこれまでに電気刺激が下肢の非荷重を伴って生じた関節拘縮の予防に有効であることや,効果的な刺激条件について検討してきたが,強制的な筋収縮が過度の筋疲労などの悪影響を生じる可能性も否定できない.そこで,筋収縮が生じない程度の微弱電流療法が下肢の非荷重を伴って生じた関節拘縮に与える影響について検討することとした.本研究により,関節拘縮の治療に要する時間が短縮化し,患者の健康寿命の延伸,医療費削減に貢献できると推察される. 微弱電流療法は,筋収縮を生じる閾値以下の電気刺激を必要とする.このため,我々が従来から使用してきた電気刺激装置ではなく,刺激条件を任意で変更でき,微弱電流での出力が可能な電気刺激装置が必要となる.2020年度は,微弱電流療法に用いることのできる電気刺激装置の選定や,研究によって得られるデータをより充実させるために小動物用トルク測定器の選定や購入を行い,本研究実施に向けた準備を進めてきた.その結果,当初想定していたよりもより詳細なデータ収集を行える研究体制を整えることができた.これにより,本研究の遂行に必要な準備を概ね整えることができたといえる.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響もあり,各種実験に必要な機器の選定・購入等に時間がかかり,当初想定していたよりも本研究の遂行はやや遅れている.しかし,研究計画書を所属施設の動物実験委員会に提出し,承認を得る等,実験の遂行に必要な準備は概ね整えることができたため,順次実験を実施できる体制であるといえる.
|
Strategy for Future Research Activity |
実験開始に必要な準備はこれまでに概ね完了した.今回生じた遅れは十分取り戻すことができる範囲であると考えられる.実験が円滑に行われるように適宜調整を行いながら実施予定である.
|