2021 Fiscal Year Research-status Report
スポーツ現場で有用なハムストリング肉離れ重症度評価法の検討
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20K19435
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
西田 智 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (40847513)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ハムストリング肉離れ / ハムストリングの機能評価 / 妥当性・信頼性 / 予後予測 / 競技復帰基準 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的①「Functional Assessment Scale for Acute Hamstrings Injury (FASH)日本語版の作成および妥当性・信頼性の検討」については、令和2年度に完成したFASH日本語版の妥当性・信頼性検討に向けた準備を進めた。 まず、完成したFASH日本語版をハムストリング肉離れに精通する研究者や現場のアスレティックトレーナーに確認していただき、現場での有用性について協議するとともに、さらなる改良点や測定実施上の問題点・留意点についてご意見をいただくことができた。その協議の中で、研究実施に際し、原版のFASHの妥当性・信頼性を検討した先行研究において対象者への配慮が必要と思われる箇所(具体的には、「ハムストリング肉離れ受傷者を対象に受傷直後および48時間後にFASH日本語版による評価を実施するが、その間最低限の応急処置以外の物理療法を行うことができない」とされている点)が見つかったため、その点に関して原案者のDr. Korakakisに確認を取り、より対象者に配慮した測定が実施できるよう協議を進められたことで、今後の研究遂行がよりスムーズに行えるようになったと考える。また、さらなる追加項目についても、ご意見をいただいたことで、「FASH日本語版の改定」という視点を持つことができたことは、最終的なFASH日本語版のスポーツ現場の普及という目標に対して、大きな成果であると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本来であれば、令和2年度で妥当性・信頼性の検討を終える予定であったが、諸般の事情によりまだ研究実施に至っていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、赴任先で再度倫理申請の手続きを進めるとともに、陸上競技・サッカー・ラグビー部を中心に、継続的な研究協力への依頼作業を進める。また、同時並行で、MRIを完備した近隣病院を選定し、ハムストリング肉離れ直後にMRI画像を撮像していただけるかどうか、依頼作業を進めていく。
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Causes of Carryover |
令和3年度は、実際にFASH日本語版の妥当性・信頼性の検討を行えなかったため、当初購入を予定していた評価を補助する器具を購入しておらず、これらの予算が次年度使用金として計上された次第である。 令和4年度は、FASH信頼性・妥当性検討に予算を投じるとともに、学会発表や論文執筆・投稿作業を積極的に進めるうえでの費用としたい。
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