2022 Fiscal Year Research-status Report
スポーツ現場で有用なハムストリング肉離れ重症度評価法の検討
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20K19435
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
西田 智 流通経済大学, スポーツ健康科学部, 助教 (40847513)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ノルディックハムストリング / レーザーハムストリングカール / エキセントリックエクササイズ / hamstring bridge test |
Outline of Annual Research Achievements |
FASH日本語版の妥当性検証に関しては、倫理的な問題から対象チームの選定が難しく、調査が難航している状況である。そのため、完成したFASH日本語版をさらに実践的なものに改良すべく、新たな項目の追加を念頭に様々な実験を行った。 評価項目の一つであるノルディックハムストリングに関しては、その変法であるレーザーハムストリングカールに着目し、発揮筋力や動作中の筋活動に関してノルディックハムストリングと異なる特徴があることを明らかにした。これらのエクササイズの相違点は、エクササイズ自体の難易度の違いを示唆しており、評価の際の段階づけに有用な知見であると考える。 さらに、近年ハムストリングのエンデュランス能力として注目されているSingle leg hamstring bridge testに関して、ノルディックハムストリングフォースとの関連を検討した。その結果、single leg hamstring bridge testとノルディックハムストリングフォースの間に有意な関連はなく、発揮筋力が大きいほどエンデュランス能力が高いわけではないことが示された。 ハムストリング肉離れに関連する因子は数多く報告されており、今後もFASH日本語版にそれらの因子を組み込めるよう研究を続けていく所存である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
FASH日本語版の妥当性検証ならびにMRI画像との比較検証が行えておらず、当初の予定と比べると思い通りに研究を進められていない状況である。 しかしながら、方向性を再検討しFASH日本語版をよりよいものにするための取り組みを進められている。引き続き、FASH日本語版の現場実装に向けた研究を継続していく所存である。
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Strategy for Future Research Activity |
FASH日本語版の妥当性検証について実施可能なフィールドを継続的に探しつつ、FASH日本語版をアップデートするための、実験研究も継続的に行っていく。
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Causes of Carryover |
令和4年度も、FASH日本語版の妥当性・信頼性の検討を行えなかったため、評価を補助する器具の購入や論文投稿に係る予算が次年度使用金として計上された次第である。 令和5年度使用予定の予算は、令和4年度にFASH日本語版をアップデートするために行った実験研究の結果を論文化する費用に充てるとともに、FASH日本語版の妥当性・信頼性の検討およびFASH日本語版アップデートのためのさらなる実験を行うための予算として活用したい。
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