2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of an exoskeleton robot for hand rehabilitation
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20K19436
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
越智 光宏 産業医科大学, 医学部, 講師 (60646941)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 手指 / 訓練支援ロボット / 末梢効果器型 |
Outline of Annual Research Achievements |
手指を対象とした末梢効果器型訓練支援ロボットの開発のベースとなる訓練支援ロボットを改良を前提に購入し、いくつかの問題点を指摘し、販売会社を経由しメーカーと直接ディスカッションを行い、改良は終了し、現在は問題なく稼働している。 脳卒中に伴う手指の障害に対し、訓練支援ロボットを用い訓練を行い、麻痺の改善を確認した。訓練支援ロボットの受け入れは良好であり、安全性も高い。他動とアシストの補助様式の違い、手指の運動の種類の使い分けを麻痺の重症度にあわせて検討し訓練のプロトコールを作成した。また、同じロボットを用いて他の手指に障害をもつ患者にも使用し、可動域や痙縮の改善を確認した。疼痛を伴う場合でも空気圧の強さの調整ができるため、訓練の実用性は高いものと考えている。 手指の巧緻運動がある程度向上すると、ロボットを使わずに巧緻運動訓練を行うほうが有利と考えており、巧緻運動の評価の詳細が求められる。手指の巧緻運動の評価はARAT等様々あるが手指の能力を発揮するには座位姿勢が重要であり、特に麻痺や高次脳機能障害の影響で座位耐性が低下しやすい脳卒中患者ではリクライニング位など座位姿勢の工夫を要することも多い。またiPadをはじめとしたタッチパネルの入力操作も評価を要するため、評価方法の検討も必要である。また、コロナ禍でコントロール群を長期にわたって設定した前向き比較研究を行うことと感染対策の両立が困難であり、今後の問題点である。 成果発表は第59回日本リハビリテーション医学会学術集会等で行い、論文発表も行った。手指の障害全般に使える可能性があり、炎症が強く安静を要する時期以外で使用可能である。汎用性が高く、簡便で、装着時間が短い点、携帯性も高いため訓練場所を問わない点も実用性につながると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍が続いており、感染対策を優先させている点を除けばうまく進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
訓練支援ロボットの患者への使用を進め、通常の作業療法に追加する形で前向き比較研究を行う方向で検討中である。 効果の評価方法は①適切な座位で行う②巧緻運動を含める③iPadを使用するなどより実践的な方法を検討する予定である。 今回の経験を生かしてよりよい訓練支援ロボットの開発をおこなうべく準備をすすめていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で前向き比較研究が進まないことが最大の理由である。今年度はプロトコールを中心とした国際学会発表、英文論文化を予定し、可能であれば前向き比較研究を行う。
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Research Products
(5 results)