2020 Fiscal Year Research-status Report
吸気に着眼した新たな鼻咽腔閉鎖機能の訓練方法の検討
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20K19440
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
小林 理香 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (90728271)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 鼻咽腔閉鎖機能 / 吸気流量 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、吸気流量に着眼した新たな鼻咽腔閉鎖機能の訓練方法の提案に向けて、安全性が確立されている喘息患者用の簡易的な測定機器である経口吸気流量計を用いて鼻咽腔閉鎖不全の患者に対して訓練効果を測定し、音声障害や構音障害等の分野におけるリハビリテーションへの臨床応用を検討することを目的としている。 目標症例数は多く掲げているが、鼻咽腔閉鎖不全の患者数はもともと少なく、少しでも多くの症例を集めるために、金沢医療センターおよび神戸医療センターにもデータの取得に協力して頂いている。コロナ禍ということもあり外来患者は例年に比べ少なく、まだ2例しか登録できてない状況である。そして2名ともまだ3か月間の訓練期間(※)を終えておらず、結果の分析には至っていない。 症例数は少ない状況ではあるが、現在、鼻咽腔閉鎖機能および訓練方法に関するDVDを作成中である。患者、家族にDVDを見て頂くことにより、鼻咽腔閉鎖機能についての理解が容易になり、訓練方法について標準化することができ再現性が高められると考えられる。 (※なお、令和2年度科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)交付申請書の「9.補助事業期間中の研究実施計画」において、令和2年度~3年度に対象患者に対する訓練期間を2か月とし、初診時と2ヵ月後の比較を行うという内容で提出したが、「3か月」の誤りであった。訓練期間は3か月間とし、初診時と3ヵ月後の比較を行う。)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
目標症例数は多く掲げているが、もともと鼻咽腔閉鎖不全の患者の数は少なく、さらにコロナ禍ということもあり例年に比べ外来患者数も少ないせいか、対象患者は非常に少ない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、当院の他、金沢医療センター、神戸医療センターにも対象患者のデータ取得に協力して頂いているが、今後も協力いただける施設がある場合には、依頼する予定である。まだ症例数は少ないが、少ないながらも可能な限り症例を集めていく。 本年度はCOVID19のパンデミックであり、そのためCOVID19関連の本研究の推進の前の、予備的な安全性に言及した論文をBMJにコメントするにとどまったが、COVID19が落ち着き次第、研究にさらに取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
被験者に謝礼を支払うことを想定し人件費を請求したが、対象者は外来および入院患者であり、診察の一環として行うため、謝礼の必要はないと判断した。そのため、人件費としての使用額は0であった。 今年度の計画としては、コロナが落ち着いた時点で、データ収集に協力して下さる地方の病院に赴きたいと考えており、旅費として使う他、訓練方法の標準化のためDVDを作成中でありその費用として使う予定である。
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