2021 Fiscal Year Research-status Report
母指CM関節症に対する新しい機能的な母指CM関節装具の開発と効果の検証
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20K19458
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
佐々木 秀一 北里大学, 大学病院, 作業療法士 (30812854)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 母指CM関節装具 / 前向き無作為クロスオーバー試験 / 特許査定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,母指CM関節症に対する新しい機能的な装具を開発した新規母指CM関節装具(特許出願:特願2016-137929)の実用化を目指すことを目的として行われている. 令和2年度は当該所属機関の倫理委員会の承認を得て(承認番号:C19-357). UMIN臨床試験登録システムへの登録が完了し実施に向けた準備は完了した. 令和3年度はコントロール群に使用する装具(Comfort Cool Splint)を調達し,臨床試験開始にあたり,研究協力者の医師との研究プロトコルの確認を終え,患者スケジュールに合わせて臨床業務の調整を行った.令和3年度の前期には新規の本装具と軟性装具で有用性が示されているComfort Cool Splintの前向き無作為のクロスオーバー試験が開始された.取り込み基準を満たした対象は,令和3年3月時点でコントロール群16名,新規本装具25名と実施し,全ての症例においても,有害事象等などは認められなかった.現在,アウトカム変数から効果量を算出し,残り対象者数名を割り出し,あと数名の実施が必要である.並行して実施が済んだ症例に関しての解析に向けた準備を行っている. 令和3年2月に特許査定(特許第6840373号)となり,実用化に向け企業を検討している.プロトタイプの装具に関しては,修正を行なっており,より安全性と耐久性を考慮した装具を検討している. 今年度は,本装具に対する有効性の主要効果に関して,学会発表を行う予定であったが,コロナ感染症の影響にて海外での発表はできなかった.来年度は国際誌への投稿を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度から医師や研究協力者との連携を強化し,円滑に,安全に研究を実施することが出来た.研究に使用する装具や物品の調達が完了したため,前向きクロスオーバー試験を開始し,ほぼ酷評対象者数を実施できた.有害事象などなく実験としては無事に完了している.現在は解析に向けた準備を行い,解析後,分析,論文執筆の流れで行っていく.
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Strategy for Future Research Activity |
得られたデータから解析および分析作業に移行する.解析後は論文執筆作業に入り,令和4年度には論文投稿にて本件から得られた知見を公表する.また,特許査定に伴いプロトタイプの完成から,一般販売に向けて取り組んでいく.
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Causes of Carryover |
Covid19感染症の影響により,国際学会での発表ができず旅費,人件費の項目で当該助成金が生じた.また,論文の投稿準備に時間を要しているため,国際誌に投稿する際に必要な校正費や投稿費が使用されなかったため,当該助成金が発生した.
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Research Products
(3 results)