2020 Fiscal Year Research-status Report
The Olympic legacy: Focusing on 1964 Tokyo Games Torch Relay
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20K19484
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| Research Institution | Musashi University |
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Principal Investigator |
荒牧 亜衣 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (30507851)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | オリンピック・レガシー / オリンピック・ムーブメント / オリンピズム / 国際オリンピック委員会 / 東京2020大会 / 1964年東京大会 / 聖火リレー |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は研究実施計画に基づき、分析枠組みの構築を念頭にレガシー概念を再検討するともに、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシー計画について事例研究を行い、オリンピズムを具現化するレガシーについて考察した。
第1に、国際オリンピック委員会が主張するレガシー概念を整理した上で、国内のオリンピック・レガシー研究に関する文献レビューを行い、本研究における「オリンピック競技大会がもたらすもの」についての視座を確認した。また、国際オリンピック委員会が提唱するレガシー概念を踏まえ、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシー計画に関する資料を対象に、「オリンピック競技大会がもたらすもの」について考察した。これらの研究成果は、日本体育学会体育哲学専門領域2020年度第2回定例研究会にて報告し、参加者と意見交換を行った。報告内容については、関連誌に掲載予定である。第2に、本研究課題開始前から着手していた2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて実施されているオリンピック教育に関する研究に関連して、1964年東京大会聖火リレーを対象とした本研究の分析枠組みの構築について、共同研究者と意見交換を行った。オリンピック教育に関する研究成果を応用し、1964年東京大会聖火リレーについても検討する方針を確認した。第3に、オンラインで開催された2020横浜スポーツ学術会議、日本スポーツとジェンダー学会第19回大会、日本体育・スポーツ哲学会第42回大会に参加し、国内外のオリンピック研究の動向に関して情報収集を行った。第4に、オリンピズムに関連する資料や分析枠組み構築のための参考となる書籍を収集し、文献研究を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画に基づき、1年目の研究課題として設定したオリンピズム及びレガシー概念の再検討を行うとともに、オリンピック競技大会に関する事例研究を参照しながら、オリンピズムを具現化するレガシーについて明らかにすることを試みた。
2020年度は、国内外のオリンピック・レガシーに関する文献レビューを実施し、過去に開催されたオリンピック競技大会の事例についても調査する予定であった。しかし、参加を予定していた国際学会が中止またはオンラインでの開催に変更になり、海外の事例については十分な情報収集を行うことが難しい状況となった。また、国内における調査に関しても資料収集先の閉館等、現地調査に困難な状況が生じた。このため、特にオンラインでアクセス可能な資料の収集に専念し、国内先行研究の検討を中心に文献研究を行った。結果的に、国外事例に関する資料収集と分析、1964年東京大会聖火リレーに関する一次資料の検討について当初の計画から遅れが生じた。
他方、レガシー概念の再検討については、国際オリンピック委員会が提唱するレガシー概念を踏まえ、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会レガシー計画に関する資料分析を行った。オリンピック競技大会招致段階に構想される計画レベルでの「オリンピック競技大会がもたらすもの」について分析し、オリンピズムを具現化するレガシーについて検討した。加えて、日本国内のオリンピック・レガシー概念受容に関して、当該大会招致決定以降の新聞報道を考察した。以上の手続きにより、次年度以降に着手する一次資料検討の際の分析枠組みについて整理することができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
1年目の研究成果を踏まえ、1964年東京大会聖火リレーが開催都市東京にもたらしたものについて考察する。国立国会図書館、秩父宮記念スポーツ博物館、日本オリンピックミュージアムを中心に、大会関連資料を収集するとともに、都内市区町村が発行する広報誌や新聞での取り扱い内容を分析する予定である。これらの研究成果は、国際誌への投稿を予定している。また、2年目までの研究成果を学会等で報告し、国内外のオリンピック研究者から今後の研究の進め方について、助言を得たい。
2020年度に実施ができなかった国外事例に関する現地調査については、2021年度に行うことを予定している。現地調査が難しい場合には、オンラインで海外研究者との意見交換を実施するとともに、アクセス可能な資料を対象に研究を進める方針である。
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| Causes of Carryover |
COVID-19ウィルスの感染拡大により、2020年度に予定していた各種学会大会への参加及び現地調査が実施できず、未使用額が生じた。2021年度以降に現地調査を計画し、次年度請求額と合わせて使用予定である。現地調査が実施ができない場合には、資料収集費用の一部として使用する予定である。
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