2020 Fiscal Year Research-status Report
Creation of reference values for the stair climbing test and future possibillities
Project/Area Number |
20K19497
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Research Institution | Tokai Gakuen University |
Principal Investigator |
松元 隆秀 東海学園大学, スポーツ健康科学部, 助手 (80846113)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者 / 下肢筋力 / 階段駆け上がりテスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高齢者の下肢筋力の測定方法に着目し、従来の脚筋力計や脚伸展パワー測定器などの専門性の高い高価な測定機材を使用しない階段駆け上がりテストの可能性を検討することを目的とした。そこで、筋力の少ない虚弱な高齢者を含む、幅広い高齢者を対象に階段駆け上がりテストの基準値を作成し、以下の4つについて検討することとした。① 階段駆け上がりテストの各年代における下肢筋力の基準値を作成する。② 虚弱な高齢者と健常な高齢者における下肢筋力の差を検討する。③ サルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルなどのチェックリストを参考にそれぞれの症状に該当する高齢者の下肢筋力を測定し、カットオフ値を作成する。④ 健常な高齢者と虚弱な高齢者の経年的下肢筋力の変化の検討を行う。 2020年度は、主に①下肢筋力の基準値の作成のため、対象者の募集およびデータの収集を行う予定であったが、COVID-19の影響により、多数の対象者を集めて行う測定を実施することができなかった。 そこで、階段駆け上がりテストの既存のデータを用いて、測定方法の信頼性、客観性および妥当性の検討を行った。対象者は169名(男性:34名、女性:135名)の高齢者より、分析条件に該当する対象者をそれぞれ抽出し、分析を行った。信頼性、客観性、妥当性の分析には級内相関係数(信頼性)、ピアソンの積率相関係数(客観性)、Bland-Altman法(妥当性)を用いた。その結果、全ての分析で高い数値を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は当初の研究計画では、①被験者の募集、②データの取集、③データの整理を行うことを目的としていた。測定についてはO県のNPO法人と協力し測定を行う予定であったがCOVID-19の影響により、多数の対象者を集めて行う測定および多数での施設利用ができず、①被験者の募集および②データの収集を行うことができなった。2021年度も高齢者の測定に関してはCOVID-19の影響があり測定を実施できない可能性がある。以上のことから、「遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度については当初の計画では、2020年度に収集したデータより、虚弱な高齢者を含む階段駆け上がりテストの基準値を作成する計画であったが2020年度にCOVID-19の影響により、データを収集することが困難となった。そのため、今年度はCOVID-19の影響を考慮しつつ測定を行う必要がある。具体的な方法としては、1回の測定の人数制限や時間帯を指定しながらの測定、できる限り短時間での測定の実施方法を検討していく必要がある。なお、すべての検討はCOVID-19の状況を注視しながら、研究期間の延長も視野に入れつつ、慎重に進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由については、COVID-19の影響により、該当年度に行う測定ができなくなったことによる人件費および旅費の費用がかからなかったためである。そのため、次年度の測定等に使用する予定である。
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