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2021 Fiscal Year Annual Research Report

トレーニング中の筋および血中酸素飽和度は低酸素トレーニングの効果に影響するのか?

Research Project

Project/Area Number 20K19509
Research InstitutionUniversity of Hyogo

Principal Investigator

森 寿仁  兵庫県立大学, 環境人間学部, 講師 (90794298)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2022-03-31
Keywords低酸素 / 筋酸素飽和度 / 動脈血酸素飽和度 / 心拍出量
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,低酸素トレーニング時における骨格筋(筋酸素飽和度:StO2)および血液中(動脈血酸素飽和度:SpO2)の酸素飽和度がトレーニング効果に及ぼす影響を検討するため,異なる酸素濃度環境下(標高0m,2000m,3000m,4000m相当)での有酸素性運動時(研究1)およびレジスタンス運動時(研究2)における両指標の変化と生理応答の関連性を検討した.
研究1では,上記4種類の酸素濃度下において自転車エルゴメーターを用いた多段階負荷試験を実施した.その結果,酸素濃度が低下するにつれて最大酸素摂取量は有意に低下し,SpO2も同様に低下が認められた.心拍出量は標高3000m相当の低酸素環境で低下が認められ,StO2は4000mで低下が認められた.したがって,酸素濃度が低下するにつれて,中枢性の循環調節機能が低下したのち,末梢への酸素供給が低下する可能性示された.また,最大下強度においても同様であった.このことから,最大下強度での持久性運動において,安全に配慮できる範囲での酸素濃度の低下させることによって末梢での酸素利用能を高める効果が期待できる可能性が示された.
研究2では,上記4種類の酸素濃度下でレッグエクステンション運動を実施した.その結果,酸素濃度が低下するにつれてSpO2が低下した.一方で,運動中のStO2には酸素濃度間で有意差は認められなかった.また,運動直後の血中乳酸濃度にも有意差は認められなかった.このことは,低酸素環境におけるレジスタンス運動において,血中の酸素濃度が低下したとしても,骨格筋内でも酸素利用の低下が必ずしも起こっていないことを示唆した結果である.
以上のことから,有酸素性運動,レジスタンス運動のいずれにおいても血中と骨格筋内の酸素飽和度の変化が一致するとは限らず,運動の種類やプロトコルによって選択すべき酸素濃度が異なる可能性があることが示された.

  • Research Products

    (5 results)

All 2021 Other

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 登山者の呼吸筋トレーニングの必要性と有効性2021

    • Author(s)
      山地啓司,森寿仁
    • Journal Title

      登山医学

      Volume: 40 Pages: 76-83

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 登山における呼吸筋の役割と必要性2021

    • Author(s)
      森寿仁
    • Journal Title

      トレーニングジャーナル

      Volume: 500 Pages: 45-49

  • [Presentation] 高所医学・高所順応トレーニングにおける富士山の活用2021

    • Author(s)
      井出里香,油井直子,笹子悠歩,森寿仁,安藤真由子,山本正嘉
    • Organizer
      第41回日本登山医学会学術集会
  • [Presentation] 低酸素環境下での反復性スプリント運動の休息中における吸気酸素濃度の違いが発揮パワーおよび生理応答に及ぼす影響2021

    • Author(s)
      森寿仁,フダラキスイオアニスヨルギオス,山本正嘉
    • Organizer
      第76回日本体力医学会
  • [Remarks] 兵庫県立大学環境人間学部森研究室;トレーニング科学研究室

    • URL

      https://www.hmorilab.com/

URL: 

Published: 2022-12-28  

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