2021 Fiscal Year Research-status Report
青年期の高い体力と運動スポーツ実践は高齢期のフレイルを防ぐか?
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20K19516
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
慎 少帥 順天堂大学, 大学院スポーツ健康科学研究科, 博士研究員 (80843010)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | grip strength / physical fitness / voluntary exercise / screen time |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の検討では、体育系学部の男性同窓生251名を対象として、青年期に高い体力を持つことや現在の運動習慣を持つことは中高齢者のロコモ予防の組み合わせ効果を検討した。その結果、敏捷性が低く、現在の運動習慣が無い群と比較して、敏捷性が低く、現在の運動習慣がある群はオッズ比が0.18(CI: 0.041 - 0.748、P = 0.02)、敏捷性が高く、現在の運動習慣がある群はオッズ比が0.11(CI: 0.021 - 0.542、P = 0.01)であった。若い頃に高い敏捷性を持つこと且つ現在の運動習慣を持つことはロコモ予防に相乗効果あることが示唆された。 また、2020年度のJ-Fit Studyの横断データを用いて、緊急事態宣言中大学生の自主的運動頻度・スクリーンタイムとその後の握力との関連について、男女ごとに分析を行った。男女とも、自主的運動頻度が高くて、スクリーンタイムが少ない群の握力は高いことが明らかにされた。特に、男性では、自主的運動頻度が高くて、スクリーンタイムが少ない群は、自主的運動頻度が低くて、スクリーンタイムが多い群に比べて、握力が有意に高い。緊急事態宣言中高い自主的運動頻度を保ち、少ないスクリーンタイムにすることが握力維持と関連していたため、緊急事態宣言中スクリーンタイムを減らして身体活動量を増やすことが大事であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の研究では、2020年度のJ-Fit+ Studyの横断データを用いて、緊急事態宣言中大学生の自主的運動頻度・スクリーンタイムとその後の握力との関連についての検討したが、COVID-19の影響のため、当初予定していた同窓生を対象とした体力測定会を実施できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究では、青年期の体力・運動能力と高齢者の包括的フレイルとの関連については検討が予定より遅れているため、真面目に取り組む。これらの成果を国内外の学会に積極的に発表し、得られた研究成果を学術論文に公表するべく準備を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、同窓生を対象とした体力測定会を実施して行く予定であったが、COVID-19の影響で実施不可能となったため、一部の直接経費を次年度に繰り越した。翌年度の研究において、繰り越した直接経費を体力測定器具の購入費用に充填する予定である。
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Research Products
(3 results)