2022 Fiscal Year Research-status Report
青年期の高い体力と運動スポーツ実践は高齢期のフレイルを防ぐか?
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20K19516
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
慎 少帥 愛知県立大学, 教育福祉学部, 講師 (80843010)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フレイル予防 / ロコモ予防 / 青年期の体力・運動能力 / 青年期の運動スポーツ実施 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、青年期の体力レベルやどんな運動スポーツ実施状況が高齢期のフレイルに影響するのかを多面的に解明することを目的とした。運動をよく行っている高齢者は、様々な生活習慣病・フレイルの罹患率や死亡率が低いことが多く報告されている。しかし、青年期に運動をよく行っていた(運動スポーツ実施頻度や体力水準の高い)大学生は高齢期のフレイル発症リスクが低いか?また、フレイル予防のために、青年期の運動スポーツ実施状況と体力水準はどのような役割を果たしているか?その背景要因は体力水準か運動スポーツ実施状況かがいまだに不明確である。そこで、本研究では質問紙を用いて判定する高齢期の包括的フレイルと青年期の体力・運動スポーツ実施状況との関連や量反応関係を解明することとした。包括的フレイルの判定には「基本チェックリスト」25項目のうち、8点以上該当する者を「フレイル」と判定する。また、今年度は、改めて、1969年から現在に至るまでの全在学生の4年間の体格・体力の基礎的なデータ(J-Fit+ Studyの縦断データ)を整理・クリーニングし、解析用のデータセットを構築した。現在、データの解析に着手している。これらの研究成果については、国際学会や国際誌の発表に努める。フレイルと青年期の各種体力・運動スポーツ実施との関係性の解明することで、早期フレイル予防だけでなく、フレイルと関連する疾病予防にも貢献することが期待されることから、高齢者の健康づくりや介護予防の分野において貴重な資料として供せると予想している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、青年期の体力・運動能力・スポーツ実践と高齢者の包括的フレイルとの関連性を検討する予定であったが、データの収集・整理・クリーニングに予想以上に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究では、青年期の体力・運動能力・スポーツ実践と高齢者の包括的フレイルとの関連性を検討するとともに、これまでの知見を総括し、フレイル予防・ロコモ予防につながる青年期の運動スポーツ実践の提案を目指す。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響で学会がオンライン開催や中止となったため、学会発表に必要な旅費等が執行できなかった。一部の直接経費を次年度に繰り越し、今後の学会発表に用いる。
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