2022 Fiscal Year Research-status Report
シニアスポーツが高齢者の運動機能および認知機能に与える効果
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20K19518
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
石原 美彦 東京電機大学, 未来科学部, 助教 (40761557)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シニアスポーツ / 骨格筋 / 身体活動 / ロコモティブシンドローム / 実行機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、定期的なスポーツ習慣のある高齢者、歩行習慣のある高齢者と、運動習慣のない高齢者による前向きケースコントロール研究により、 (1) 日常身体活動の量や強度とロコモや運動機能との関連性、(2) 定期的な歩行習慣やスポーツ習慣の有無が筋機能に及ぼす影響、(3) それらと認知機能の関連性、(4) シニアスポーツの傷害リスクを調査・分析することであった。3年目も未だ新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく、1・2年目よりも感染者数が増加した時期であった。その中でも感染症対策を緻密に施した上で、コントロール群、歩行習慣群、シニアサッカー群においてデータ収集が実現できた。測定項目は感染症対策の観点より、当初の計画から一部減らす形となったが、運動機能測定、ロコモ度チェック、筋機能測定、実行機能測定、健康・傷害調査、運動習慣測定は概ね順調に行われた。主な成果は次のとおりである。(1) シニアサッカーを実施する高齢者の実行機能は、一般的な高齢者と比較して優れている可能性が示唆された。(2) シニアサッカーを実施する高齢者の運動機能は、一般的な高齢者と比較して優れている可能性が示唆された。(3) シニアサッカーを実施する高齢者の運動習慣は、一般的な高齢者とさほど変わらないことが示唆された。なお縦断的変化として、加齢に伴う筋機能低下は全ての群で見られた。(4) 健康調査項目について、シニアサッカーと歩行習慣のある高齢者の健康度は、一般的な高齢者と比較して高い可能性が示唆された。(5) 傷害リスクはサッカーというスポーツをおこなっていることから、他の高齢者に比べて高い可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
感染症拡大の影響がある中、当初の計画していた測定が一部を除き計画的に実現できた。
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Strategy for Future Research Activity |
実現できていない一部の実行機能の縦断測定を2023年度夏で実現する予定であり、現在準備中である。解析についても2023年度秋以降で計画している測定までにある程度行う予定である。縦断データ測定も継続して実施する計画である。
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Causes of Carryover |
当初の計画にあった測定が感染症対策の観点より一部できていないため。
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