二者間の相互作用における運動制御則の解明

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K19525
• Research Institution: Nihon Fukushi University
• Principal Investigator: 山本 真史 日本福祉大学, スポーツ科学部, 准教授 (40736526)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 二者間 / 運動制御 / 他者 / 行動 / 推定 / 予測

Outline of Annual Research Achievements

対人スポーツ競技では、敵者の力をうまく利用することが勝敗につながり得る。本研究は、対人（二者間）で競合する状況において、敵者の力がどのように利用され得るのかを明らかにすべく、二者間の相互作用的な運動制御則の解明を試みることを目的としている。
2021年度には、他者の行動推定／予測を検証するための心理物理実験について、刺激の設定や反応取得方法の選定、実験用プログラムコードの修正等のために予備実験をさらに重ねた。二者間の相互作用的な運動制御の法則解明を試みるにあたり、他者の行動がどのように推定／予測されているのかを理解することは重要事項であり、2022年度には本実験を進め、関連するエビデンスを取得する予定である。
また、2021年度には二者間の相互作用的な運動課題用の実験システムの開発および改良も実施した。本実験システムは、二者それぞれが発揮する力に基づく実験システムであり、二者間の競合的な（相互作用的な）運動課題の実施を可能にするものである。本実験システムの開発および改良に時間を要しているが、2022年度には本実験を進め、二者間の相互作用的な運動制御則に関するエビデンスを取得する予定である。
上記の諸実験は基礎的な内容の実験ではあるが、対人スポーツ競技における実践知につながり得るものと考えており、2022年度における本実験を通して、他者の行動推定／予測を含む二者間の相互作用的な運動制御の法則解明を試みる。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

他者の行動推定／予測に関する心理物理実験において、刺激の設定や反応取得方法の選定、実験用プログラムコード修正等のために予備実験を重ねたため時間を要した。また、二者間の相互作用的な運動制御課題用の実験システムの開発および改良にも時間を要した。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は本研究における諸実験の準備に時間を要したが、2022年度には本実験を通して、研究課題に関するエビデンスを取得する予定である。本実験を通して得られる研究成果は順次公開する予定である。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由として、参加した学会大会がオンライン開催であったため旅費が発生しなかったこと、および本実験での実験協力者に対する謝礼金が生じなかったことが挙げられる。2022年度においては、参加予定の学会がオンサイト開催の場合に旅費として使用する予定であり、また本実験を通して実験協力者に謝礼金も支出する予定である。