2023 Fiscal Year Research-status Report
骨格筋の状態を客観的に評価する方法の確立とその応用
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20K19576
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Research Institution | 八戸学院大学 |
Principal Investigator |
平塚 和也 八戸学院大学, 健康医療学部, 講師 (40792213)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Tensiomyography / 筋疲労 / 伸張性収縮 / 部位差 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋の収縮特性を非侵襲的・非随意的に評価することが可能なTensiomyography(TMG)が開発された。先行研究では、TMGによって測定された骨格筋の収縮特性が骨格筋の状態の評価に役立つ可能性が示されているものの、実際のスポーツ現場では骨格筋の状態を評価する方法として活用するまでには至っていない。そのため、TMGを用いて競技者の骨格筋の状態を測定し、骨格筋の収縮特性が骨格筋の状態を評価する方法として有用であるか検証する必要性がある。その有用性が認められれば、スポーツ外傷・傷害の予防や競技者のコンディショニングに貢献できる可能性が考えられる。 令和5年度は、伸張性収縮(ECC)運動後における骨格筋の収縮特性(変位速度)が部位によってどのように変化するのかについて検討した。健常成人男性を対象とし、ECCによる膝関節伸展発揮を20回5セット、合計100回行わせた。変位速度の測定部位は、大腿直筋、内側広筋、外側広筋とした。また、変位速度、膝伸展トルク、可動域(ROM)および筋肉痛を運動前後および1~4日目まで評価した。その結果、運動直後に膝伸展トルクは有意に低下し、2日後には回復したことが確認された。内側広筋および外側広筋の変位速度は運動前と比較して、1日後に有意な低下を示し、3日後には回復したことが確認された。大腿直筋の変位速度は運動前と比較して、運動直後に有意な低下を示した。このことから、疲労および回復過程における骨格筋の収縮特性(変位速度)は部位よって異なることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和5年度は、令和4年度にやり残した実験と令和5年度に予定していた実験を行う予定であった。しかしながら、令和4年度の実験のみしか終えることが出来なかった。そのため、「遅れている」と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の延長を申請し、令和6年度の上半期は「スポーツ選手におけるトレーニング負荷に伴う継続的な筋収縮特性の測定」を行う予定である。下半期ではこれまの実験で得られた結果を論文化させて公表していく予定であり、その後、本研究の総括を行う。
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Causes of Carryover |
国内外の学会において研究成果を発表する予定であったが、社会状況の影響等により十分な研究成果を得ることができず、当初予定していた学会大会への参加を見送った。そのため、旅費などの次年度使用額が発生した。令和6年度は令和5年度に遂行する予定であった実験、学会大会への参加、雑誌への投稿(校正費、投稿料、掲載料)を行い、予定通りに予算を使用する。
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[Presentation] Effects of different types of exercise (concentric and eccentric) on contractile properties of elbow flexor using tensiomyography.2024
Author(s)
Hiratsuka, K, Ikeda, N, Yokozawa, S, Hatashima, K, Kumagawa, D, Tanaka, S.
Organizer
The 29th Annual Congress of the European College of Sport Science
Int'l Joint Research
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